今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の花のパリはシテ島から

 

2千3百年ほど前

広大なフランスの地に元々住んでいたガリア人の中の

パリシィ人

(聖書のパリサイ人ではありません)

一部族まとまって住み始めた場所が

セーヌの中に幾つもあった中洲のうち

一番大きくて地盤がしっかりしていそうな島。

 

島の中で暮らせば

天然のお堀に囲まれているわけで

安全だったのだ。

 

3百年後

シーザーが攻めてきて

原住パリシィ人たちを打ち負かし

ローマの植民都市を築く際に

彼らが住み着いていた島を拠点とした。

 

そこが

現在のパリの発祥の地と言われる

『Ile de la Cité  イル(島)・ド・ラ・シテ』なのです。

 

Cité は元来「人々が集まって暮らす場所」

と言う様な意味の言葉で

英語のCityの語源でもある。

 

 

その島のほぼ中央

南側に大きく「パリ警視庁」

東側はパリ最古の病院の一つ「オテル・デュウ」

北側が会社登記や株式の発行などを行なう

「商事裁判所」

に囲まれた小さな一角に

「花市場」があります。

 

メトロ4号線のシテ駅は

アールヌーヴォーの雄ギマールの作品で

花市によく似合う。

 

 

20mくらいの細長い建屋が南北に二棟並び

それが東西に3列あって

一棟に1軒ないし2軒の花屋さんが

入っています。

 

建屋は

19世紀後半の公益市場と同じ様な

典型的な鉄骨製

 

 

中央に通路があり

その天井はガラス張り。

 

 

一歩中に足を踏み入れると

あたかも地上の楽園と見紛うばかりの

花。

 

クリルタルのシャンデリアがあるのは

ガラス張りのサンルーム兼ウインター・ガーデンの

為なのか?

 

そしてなぜだか

自転車が天井からぶら下がっていました。

 

それも売り物で

ガーデニングの際

広い庭園なら歩いては埒があかない

という事なのか?

 

 

時あたかも紫陽花の真っ盛り。

 

あちらにもこちらにも

色とりどりの紫陽花が並んでいました。

 

 

縦に二棟並ぶ

そのもう一軒が見えていますね。

 

 

白薔薇が素敵でした。

 

 

でもやはり

真紅の薔薇が王道。

 

壁はガラス製で

夏のシーズンは取り外してしまうので

横からも入れます。

 

 

 

なんと

鳥の巣も売ってました。

 

この花市は

お庭作りの為の鉢物が幅を利かせているようで

鳥さんも

ガーデンングの要素の一つなんですね。

 

 

列と列の間は

車を止める駐車スペースと歩道か

この写真の様に1mほどしかない空間。

 

 

ほんの少し離れると

立木に囲まれた様は

鬱蒼とした緑の塊に隠れてしまうほどです。

 

そんなに広いわけではありませんが

「花のパリ」を

文字通り体現しているかの様な

素敵な場所であります。