日本には
「都大路」なる言葉がありますが
パリには
「都小路」
が名物です。
フランス語で「Passage パッサージュ」と言って
本来は
路地あるいは小路または抜け道
みたいな言葉なのです。
しかし
19世紀後半に入った頃のパリで
雨の日の雨宿りを兼ねて
ウインドーショッピングが楽しめるように
建物と建物の間の隙間に
ガラスの天井をつけて
両側に小さなお店が並ぶ小径が数多く作られました。
これまでにも何度かこのブログで話題にしましたが
こんな感じです。
アーケード街の走りですか。
最盛期には76とも88とも言われる数を誇ったそうで
パリのトレンドだったのです。
現在でも21残っていて
古色蒼然とした
レトロな雰囲気で散歩できたり
逆にキレイにリニューアルしたパッサージュの
カフェや画廊を覗いたり
パリの歴史的名所にも挙げられています。
そんな小径とは一風異なる
新しいパッサージュを見つけました。
その名も
「BeauPassage 美しい小径」(2語繋がってます)
とあっては
入ってみないわけにはいかないわけです。
くぐり抜けるアクセスが15mほど
片側がガラス張りの中に
不思議な植物繊維を飾った装飾で
反対側は鏡張りで
その装飾が両側にあるように見えるのです。
トンネルをくぐると
そこは別世界だった。。。
古い建物を何棟か取り壊した敷地を
新建築が取り囲み
レストランやカフェが並んでいます。
そして例によってアート作品の展示。
これは「神経の樹木」というタイトルで
ブロンズ製。
そしてどの店も
テラス席が作られていて
木立もある。
その中の一軒の前に
自転車で移動する木製のキッチンカーが
飾られていました。
レトロモダンなキッチンバイクの前には
お店を背にして
素敵なソファーも。
ローテーブルは
日本にありそうな木の輪切りみたいな。
こんな彫刻も。
ドイツ人作家の
「ボーヴェ(フランスの北部の都市)のマングース」
という
謎の命名。
まっすぐ進むと行き止まりで
このマングースの位置に
右からもう一本の枝道がある。
たまたま時間を外していたので静かでしたが
お昼時には
きっとどのお店も満員なことでしょう。
この写真の逆方向が
もうひとつの出入り口になっていました。
そちらは別の通りに向いていて
そこから入ると
摩訶不思議な装飾で覆われているんです。
赤と緑の木が左右から伸びて絡み合っているのか
どれとも
動脈と静脈をが絡み合っているのか。
建物は新しく
パッサージュを名乗って吐いても
要するに
お食事処の集まった横丁と言った風情でしたよ。