今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の段階ごとの段取り

 

パリのオペラ座は

ルイ14世の手によって

1760年代に創建された

「王室音楽舞踏アカデミー」から

12回

消失やら手狭になったやらで建て直され

今日のものは13番目。

 

ルイ14世の創建から200年後の

1862年に

ナポレオン3世の命により

シャルル・ガルニエによって建てられたものです。

 

したがって『ガルニエ宮』と呼ばれます。

 

自分でも新しいステップを考案したりしながら

儀式のパーティーで自ら踊るほど

バレーとオペラとをこよなく愛したルイ14世が

ルールや基準がまちまちだった

両者を統合し

基準となる方式を定めて発展させるために創建した

「王室アカデミー」が

劇場建築の自体と

舞台機構と装置と運営と演出

室内装飾の絵画と彫刻その他の分野

オペラ上演のための歌手の衣装

身につける装飾品

バレーの上演のためのダンサーの衣装

装飾品

作曲と文学作品などに加えて

公演に集う王侯貴族たちの生活様式に至るまでの

包括的総合芸術として

近代オペラとバレーを確立させた

その現場なのですが。。

 

近年

建築本体と内外装の修復工事を

部分や分野ごとに場所を変えながら

長らくやっていました。

 

そして

今年に入ってついに

正面ファサードの工事が始まったのです。

 

 

今年2月に

正面に足場が組まれました。

 

 

3月前半には

足場はここまで組みあがりました。

 

 

3月下旬ともなると

この中には一体何があったんだろう

みたいな

完全にその存在を隠してしまうほどにまで

レベルアップ。

 



そして4月なかば。。

 

(ビフォー・アフターの某番組の例の音楽とともに)

おお

なんということでしょう...

無機質で無愛想だったスティールの構造物が

まるで見違えるように

見事な様相に変化しているではありませんか!

 

匠たちの手によって

左右には

大バルコニーの佇まいが再現され

一階部分は

古典的なアーチが並ぶ具合まで

まるで実物のような

トロンプロイユの成果です。

 

 

そして今日(こんにち)

ファアードの大部分を形づくる

大バルコニーの部分には

メセナに応じて工事費用を寄付した

某ファッション・ブランドの

香水の看板が

あたかもオペラ座の主役でもあるかのごとく

降臨しておりました。

 

まあ

フランス

特にパリは町中が文化材だらけなので

痛みが進行するままに放置できないため

常にどこかで工事が行われており

文化省にもパリ市にも潤沢に予算があるわけではないので

企業メセナは必要不可欠なのです。

 

特に

来年の五輪を目指して

パリ中は

右を見ても左を見ても

工事中だらけなのでございます。