今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の新路線

 

パリではトラム(路面電車)の軌道設置が

急ピッチで進められています。

 

ちょっとばかり」歴史のウンチクを傾けると

パリの街は

ヨーロッパの他の多くの主要都市と同じように

かつては城壁が囲んで防御していました。

 

町の繁栄とともに人口が増え

城壁内でスペースが足りなくなると

戦争のない時代にを見計らって城壁を取り壊して

市域が広がり

ひと段落して

以前より一回り大きい城壁で囲み直す

ということを

五〜六回ほど繰り返し

その度に

城壁の外側の空堀を埋めた後に

道路が作られてきたのです。

 

 

第一次大戦後に最後の城壁が取り壊されて

パリをほぼ一周するような環状の道路ができて

今日に至っています。

 

数キロごとに名前が変わり

歴史上の名高い軍人の名が付けられているので

「元帥大通り(複数形)」と

まとめて呼ばれており

小環状線という路線バスが一周走っていました。

 

そこにトラムを作っているんですが

それには小話がありまして。。。

 

 

実は

パリは2012年のオリンピックに

立候補していたのです。

 

それに合わせて

パリの都市交通再整備として

このトラムの建設が始まりました。

 

ほぼ当確という下馬評の中

最後まで動向を明らかにしていなかった

北欧三国の動向のパリ支持を獲得し

決まりと思われたタイミングで

大統領サルコジーの内輪のパーティーにおける

「北欧人のようにまずい飯食ってる民族はアホだから...」

というオバカ発言が漏出し

北欧諸国は

対抗馬ロンドンに投票。

 

パリは見事に落選してしまった。

 

それで

楕円形のパリをセーヌが貫流する

そのセーヌがパリに入るところから

出るところまで

南側のトラムが完成していた段階で中断。

 

 

出来上がっていた南側のトラムは

正規運行されて

日常の市民の足として活躍しています。

 

その後

2024年大会に再度立候補して

やっと開催権を得られた。

 

それに伴って

残る北側のトラムの建設工事も再開され

なんとか

今全体の80%ほどまでが出来あがろうと

している今日この頃なのです。

 

 

全く

「バカ」としか言いようがない

間抜けな逸話と共に

トラムは急ピッチで完成目指しております。

 

 

オリンピックまで

あと1年強と迫る中

その前に

今年の9月から

ラグビーのW杯も開催されますし。

 

 

パリは

あちらもこちらも

盛んにリニューアルの真っ最中。

 

 

五輪開会式は

セーヌをボートで選手団の行進(航行?)を行うとか

エッフェル塔の下の橋が花壇になって

通行できなくなるとか

とんでもない話が飛び交っております。

 

いやはや

そんな時期にパリには居たくない。。