とても良い雰囲気のバーを見かけました。
日本語で「良い雰囲気のバー」というと
もちろん個人差もあるでしょうが
程よい薄暗さの照明
磨き抜かれた木のカウンター
革張りの趣味の良い椅子
初老の奥ゆかしいバーテンダー
...
というところでしょうか。
それとも
綺麗なお姉様方が百花繚乱して
輝くシャンデリアの下で
黒革の手帳を持った
きりりとした美人ママがいて
...
でしょうか。
でもここは
どちらでもないのです。
まず通りに面したガラス窓の中に
お定まりの「サッカーゲーム」が
ややレトロなタイプで目を引きまして。
中は薄暗いのですが
清潔な木張りの床で
パリの「Café - Bar」という
開けっぴろげなそうぞうしさもなく
普段着のお兄さんが一人カウンターにいて
とってもカジュアルな感じ。
でも
なんかエキゾチックな感じで。。
道行く人々が
思わず覗き込むという
当地にあってはあまり見かけない光景。
で
戸口の木製の看板を見て
改めてもう一回覗き込む。
そして
はてなマークが頭の中で飛び交います。
だって
お店の名前が
『一杯じゃなく 二杯でもなく』
って(笑
どういうこっちゃねんww
フランスでは
「バー」と言っても
日本のイメージの酒場ではなく
ビールを中心にした酒類と
コーヒーを主としたホットドリンクと
ジュースや各種清涼飲料水とを出す
そして昼時には簡単な食事も出す
ざわざわしたところなのですが
全然イメージが違うんですよ
お分かりいただくのは難しいけれど。
でもこの店は
上の書き出してあるお品書きは
上述した通りの
一般的な「カフェ=バー」なのですが
雰囲気は
どちらかというと酒場
というか
英国の田舎の小さな「パブ」みたいな。
で
目の歩道を通っていると見えにくい
やや高い位置の
軒先きと壁面の表示を見ると
なんと「ギネス」の看板。
要するに
アイリッシュ・パブを
パリジャン風な味付けにした
という感じのお店でした。
まあそんなごたくより
店名。
「一杯じゃなく
二杯でもなく」
って
良いねえ。
「飲みねえ
飲みねえ
パリジャンだってねえ!?」
と乗せられそうな
なんとも言いようのない店名に
店主のセンスの良さを感じた次第で李ます。
うん
良いねえ。