今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の巴里の碁会所

 

左岸

「サン・ジェルマン・デ・プレ」の

細い裏道に

狭い形だけの歩道上で

テーブルを挟んで

チェスを指している人たちがいました。

 

しかも

ワンコまでいるし。

 

 

「碁会所(チェス・クラブ)w」

にしては

外にテーブルなんて聞いたことないし

しかも

ビール飲んでるし。

 

カフェにしては変わってるし。

 

ということで

好奇心には勝てなくて覗き込んだら

中からお姉さんが

表の掃除に出てきた。

 

しかも

「よかったら入って見てもいいわよ」

なんて

珍しいことを言ってくれたので

早速

お礼して中へ入りましたとも。

 

「古カフェの価値は入る時の第一印象で決まる」

「いざ」

「実はブログをやっていまして」

「写真を撮らせていただいてもよろしいでしょうか」

 

なんて

心の中でテレビ番組の台詞を思い出しながらw

 

 

おおお

この床のフローリングは

昨日今日のものではないと見た。

 

石壁の美しいことと言ったら。

 

 

なんと

全てのテーブルに

駒が並べられたチェスボードが

お客を待っているではないか。

 

ここは...

チェス・カフェだ!

 

 

それに

フロアーの高さが違っている。

 

17世紀あたりの古建築で

各部屋はそれほど広くはないのを

なん部屋かぶち抜いて

しかも隣の建物の一部も繋いで

カフェにしたに違いない。

 

しかも

このドアの見事さは

尋常ではない。

 

こんな見事なドアを

しっかり活かしてレストアするなんて

相当できる修復建築家の手になるに違いない。

 

 

ほんの少し下がった床の部屋は

まるで

個人住宅のリヴィングのような落ち着き。

 

チェ・ゲバラのような髪型の男性が

チェスボードの乗るローテーブルの前で

タブレットで

次の一手を研究している。

 

本格的な詰将棋ならぬ

詰めチェス

(そんなのあるのかなあ)。

 

手前の鉄柵は

カーヴ(地下室)に降りる階段だと見た。

 

 

階段のレストアも丁寧な仕事。

 

当然

この下は

トイレと倉庫になっているはず。

 

 

壁には

おそらく有名なチェスの選手の写真

そして

床になんと

ダイソンのプロペラのない扇風機が

なんともいい味でマッチングしている。

 

 

冒頭の写真の内側の部分は

ローテーブルを囲んだソファーで

自宅でチェスを楽しむ雰囲気を

作り出している。

 

 

入り口を入ったすぐのカウンターには

チェスボードはない。

 

当然

向きあって座れないからだろう。

 

いやあ

趣味の良い古カフェでした。

 

 

ちなみに店名は

「Blitz Society ブリッツ・ソサエティ」

だそうで

店名表示までもが上質ので見栄えです。

 

今回は

すっかり「真田ハル」さんになりきって

まとめてみました。