20世紀前半に
パリのバスティーユから東の郊外の街への
ローカル鉄道が走っていたらしく
ここ50年ほど廃線になって
煉瓦作りの高架橋だけ
朽ち果てる寸前で残っていたのです。
その高架橋が15年ほど前に真っさらの状態に修復されて
アーチの下の空間を
消えゆく伝統工芸のクラフトマン技術を継承するために
アトリエとして提供しているのです。
面白いアトリエがたくさんあるのですが
それは別の機会においておいて
線路が通っていた部分が遊歩道になっているので
そこまで散歩に行ってみましたら。。
木々は葉っぱを落としたまま寒々とした中にあっても
散歩している人は結構いまして。
なんとそこで春を発見したのです。
なんとも健気な風情で
桜が一生懸命に開こうとしているではありませんか。
おおお
このチラホラッてる姿の
なんと気高いことか!
と思ったら
全長2kmほどの遊歩道を進むにつれて
もっとたくさん開いている
ピンクの八重が!!
こんなところに
すでに春が訪れていると
我ながらのラッキーさに
ルンルン気分で歩みを速めていきました。
そしたらなんと
4分咲きほどの桜が
複数並んで桜並木状態になっているではないか。
歩く人々は
まだまだ冬支度なのに
君たちなんという魁精神に溢るる者共よ。
そしたらついには。。。。
なんともはや
すでに満開で咲き誇り
行き交う人々の頭上を覆っている八重が
いた。
いくらなんでも
やりすぎなんじゃないんでしょうかね?
っっっまさか
日本人である私が
今日ここを通るであろうことを予測して
それに合わせて頑張って満開になった...
んじゃないよねえ。
でも
最初はルンルン気分でいたのに
最後はなぜだか
不思議な疑心暗鬼に陥ってしまったのでありました。
自然
恐るべし。