今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の優しさ

 

寒い寒い日々が続きましたが

やっと気温が10度以上も高くなって

午後は12度を超え

陽光の明るい午後になりました。

 

まだ寒かった二日前

とある通りから大通りに出る角で

ちょっとした光景を見かけて

気温の上昇より先に心が温かくなり

光景を眼にしました。

 

 

地面から1m程の基礎部分の上に

50cmほど引っ込んで

1階と2階がつながって全面ガラス張りの建物の

その基礎の部分の上に

何やら乱雑にビニール袋みたいなものが並んでて

端っこに畳んだテントがありました。

 

一人のホームレス氏が

その張り出しに全財産を持って

滞在しているようなのです。

 

そして

その滞在者が

通りかかったおおじさんに何やら話しかけてる。

 

小銭を求めてるのかと思ったら

なんとスマホを借りて

電話を始めたのです。

 

そのおじさん

嫌な顔ひとつせずに

自分のスマホを使わせています。

 

件のホームレス氏がむこう向きになったので

写真を撮ったのですが。。

 

 

なんと

ガラスの壁の向こう側は

高級なサンドイッチのレストランでした。

 

スタッフが

中で黙々と食材をいじっています。

 

普通だったら

食事の店で

ガラス窓の向こう側にホームレスが滞在してたら

きっと追い立てるとおもうのです。

 

それがなんと

昨今の寒さの中で

ホームレス氏に

そのまま滞在を許している優しさ。

 

そして

店内からも丸見えなはずのそんな光景に

お客も

おそらくクレームをつけたりしないらしい

懐の広さ。

 

そんな光景を目の当たりにして

パリの社会は

まだ捨てたものじゃないと

実感させられてしてしまいました。

 

いい話だなあ。。