今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の重たい空から降臨したのは...

 

ここ数日

気温も上がらずさえない空模様が続き

今日もパリの空は重たかった。

 

 

見てくださいこの

まるで悪いことが積み重なって

頭上に落っこちてきそうな

淀んで禍々しい空を。

 

そんな

パリの空の不吉な空気を一撃で撃破しそうな

喜びの使者

とあるおたくのバルコにーに

降臨していました。

 

 

なんと

コウノトリではありませんか。

 

あたかも

嘴でぶら下げて挟んで運んできた

重たい赤ちゃんの包みを下ろして

ほっと

一息ついてます

みたいな達成感と使命感と満足感とが

入り混じったような

この顔つき。

 

 

もちろん

陶製か何かで

本物の生きたコウノトリではありませんが。

 

このおたくで

最近赤ちゃんが誕生したのでしょうか?

 

それとも

赤ちゃんが授かるのを祈って

ゲン担ぎに飾ってるのでしょうか。

 

フランス東北部

ライン河に沿って左岸に

「アルザス」

という地方があります。

 

その昔

西ローマ帝国を崩壊させたゲルマン民族のうち

「エルザス族」が住み着いたところだから

アルザス。

 

そこは昔からコウノトリの群生地として

有名でした。

 

40年ほど前絶滅しかかっていたのですが

行政と住民たちとが一致協力

また戻ってきているそうです。

 

中心都市「ストラスブール」の

大聖堂周辺の土産屋さんでは

コウノトリのぬいぐるみが

大小たくさん売られています。

 

 

この

赤ちゃんを運んでくる形のぬいぐるみは

もう売っていないようですが

その昔

子どもが出来なくて悩んでいた

ふた組の友人夫婦に

別々の機会にプレゼントしたら

なんと二組とも子宝に恵まれた

という幸せな経験があります。

 

それより

ワインの産地でもあるアルザスでは

年頃の娘がいる家庭で

ワインの瓶を通りに沿った窓の外に立てかけておくと

「年頃のムスメ居ます」

というサインだったそうで

婚約が決まると

瓶を逆さまにして

「売約済み」と知らせていた

という伝統がありました。

 

ここのお宅では

赤ちゃんが欲しい願いからか

生まれた喜びを伝えるためか

どちらなんでしょう。

 

それとも

単に鳩よけだったりして笑

 

 

不思議重みを感じさせる空の下

其々の家庭には

何事か其々の喜びが訪れるといいですね。