今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の春の訪れ

 

今日は暖かい午後でした。

 

よく歩く道を歩いていて

並木の根元に

黄色い花が咲いているのに気がつきました。

 

蒲公英です。

 

 

数日前も通ったはずのこの道に

たんぽぽが咲いていることになど

気づかなかった。

 

これだけしっかりと開いている以上

何日も前から開き始めていたはずでしょうに。

 

心の中に

ゆとりが無かったのか

眼が(花粉症で)曇っていたのか。

 

何れにしても

嬉しい気づきでした。

 

春だ。

 

 

そういえば

あちらでもこちらでも

花壇にお花が開いています。

 

パリ市の公園課の温室で育てた花が

開き始めてから植えにきますので

気づけば

パリ中が一斉に花開いた花壇で賑わい始めて

一気に春の訪れを謳歌しているのです。

 

 

現代彫刻の無機質な金属の肌も

こうやって

足元をお花で埋めつくされると

ひときわヴィヴィドに見えてくるではありませんか。

 

遠くのエッフェル塔も

心なしか嬉しそうに華やいで見える...

気がします。

 

 

このブログで何度か登場している

ベンジャミン・フランクリンの銅像の足元も

すっかり華やいでいました。

 

それにしても

今の時期は

黄色い花が主力らしいですね。

 

 

近くのお店の前に

見たことない自転車が。。

 

 

「セイヨウキヅタ」が

荷台からツルを伸ばして

サドルを経て

ハンドルにまで触手を伸ばしている

何の変哲もない

今はやりのゴツいフレームのタイプではなく

昔風の自転車。

 

 

最初は

お客が乗ってきた自転車を

店頭に止めているのかとも思いましたが

どうやら違うようで。

 

お店のディスプレーです!

 

春の訪れを祝う気満々のお店に

思わずリスペクト。

 

やや変わったカテゴリーの

カジュアルなウエアーから

カバンなどの小物

その他

大人用から子供用まで網羅した

コアな客層を狙ったレアなお店で

宣伝の仕方もレアです。

 

そういえば

はるか昔美術史の教授が

ボッティチェルリの「春」を解説しながら

ヨーロッパの長く薄暗い冬がやっと過ぎ去り

春の訪れを感じる事は

ヨーロッパ人の共通の

誰しもが「生命の再生」を感じる待ち望んだ瞬間であり

それこそが

ルネッサンスの誕生の意味なのだ

と。

 

長く住んでみて

なるほど

と感じる感性の発露の感覚です。

 

 

生きている事を実感させてくれる

街中の野の花の生命力の息吹と

人の手になる花壇の咲き誇る生命の存在感との

出会いでした。