今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の主張

 

パリには

ストリート・アートが多い。

 

他の建物と繋がっていない

途切れている建物の側壁全体などの大掛かりなものや

壁面の一角に小さくひっそり

見つけて思わずクスリと笑みが浮かぶような

スパイスの効いたものや

いろいろです。

 

もちろん

悪い意味でのグラフィズム

つまり

落書きすることが目的でしかないような落書き

工事中の建物などに数多くあるものの

概して質の高い

メッセージ性に富んだ秀作がけっこう多い街だと

思っています。

 

特に

通りの角の建物の

通りの名称表示プレートの周辺に

エスプリの効いた秀作が多いような気がするのですが

今回

何やらすごいものを見つけました。

 

 

畳1畳分くらいの大型の作品で

旭日を背景とした女性の頭部の一部が

何だか

ケロイドのように盛り上がっていて

誰かが壁土か何かを投げつけていたずらしたのかと

初見で思ったのですが。

 

 

アップで見てみると

そんな単純な汚れや傷みではなく

しっかりと表現の一部でした。

 

しかし

不気味なブツブツ。。。

 

 

何とそれが全部

人面なのです。

 

それも

全部同じ顔の様で

しかし

舌を出しているのや出していないのや

唇を尖らせているのやらが

大小様々にひしめき合っててとっても不気味。

 

 

周囲に書き込みがあったので読んでみると

「私たちは

 みんな全員

 一人の女性の肉体の中

 大きくなった」

「女性デー

 2014年3月8日」

とあります。

 

これは

きっと今トレンドになっている

性同一性障害や

女性特有の社会的ハンデやら

それに類する

女性の性に持つ様々な問題を訴えた

表現なのでしょう。

 

『2014年国際女性デー』の宣言

「女性たちに平等(な扱い)を。

 それが(人間)皆んなの発展につながる」

に合わせたアピールの作品の様です。

 

それを踏まえて再度よく見てみると

非常にインパクトに富んだ表現です。

 

近くには

もっと穏やかな「アート」もありました。

 

 

ご存知

フェルメールです。

 

 

この作品の持つメッセージは不明ですが

心は和みます。

 

 

しかし

ドットの荒いコンピューター・グラフィック風で

そこは

あえて今様の表現なのだと納得。

 

 

こんなさり気ないものが

見つけた時の楽しさは

大きいものがある。

 

右側の通りの面して

プレートから草花が茂っている。

 

ナイーヴ派の絵画のような

穏やかさと

親しみを感じます。

 

左側の通りの角の側は

ミラー製の三角形の一輪挿しにお花がさしてあって

上部には

初期8ビットのヴィデオ・ゲームのキャタクター。

 

このミスマッチが素敵です。