今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の顔

f:id:kishinohakuba:20220318174031j:plain

 

地上階が空き店舗になっていつも張り紙だらけの建物に

見たくない顔がずらずらと並んでいた。

 

その人こそ

『エリック・ゼンムール』

極右の政治ジャーナリスト。

 

f:id:kishinohakuba:20220318174044j:plain

 

そういえば

来る4月10日が大統領選挙第一回目の投票日だった。

 

しかし

恒例の街角の選挙ポスター掲示板は

2週間前からなのでまだどこにもできていない今日

早速ゼンムールの個人ポスターが張り巡らされている。

 

「不可能はフランス語では無い」というキャッチで。

 

現職は極めて人気が悪く

下手すると再戦はないかもと思われ始めていた矢先

ウクライナで戦争が勃発。

 

こういう事態には現職は有利で

マクロンは早速プーチンとのタイマン会談やら

電話階段やらでリーダーシップを誇示。

 

結局

国会議員地方議会議員500名の推薦を集められた

12人が立候補資格を得ているが

マクロンの第一回投票で1位は固いようだ。

 

そうなると

二回目の決選投票の相手となる

2位が誰になるのかが極めて重要となるが

肝心の対立軸である左派が

「社会党」「共産党」「急進社会党」「労働者の力」

その他5人が乱立で

下手をすると第二回投票に残れない可能性が大きくなって悲観的。

 

結局

正当保守派の女性候補ペクレスと

極右マリーヌ・ル=ペンとが有力視されていたのですが。。

 

f:id:kishinohakuba:20220319145216j:plain

 

昨年暮れあたりから

下品で過激な極右ジャーナリストのゼンムールが

立候補の意向を示したことで

極右陣営が分裂。

 

面白いことになってきた。

 

f:id:kishinohakuba:20220319145025j:plain

 

道路工事の為のプレハブにも

ゼンムールのポスターがあったが

見るも無残に落書きされたり破られたり。

 

そう

極右の中でも特にゼンムールさんは

支持者もいるが

結構左右両陣営から嫌われているのです。

 

f:id:kishinohakuba:20220319145137j:plain

 

この人

橋下徹さんと

百田尚樹さんと

辛坊治郎さんと

高須院長を足して4倍したような

人物なんです。

 

とにかく下品なヘイト発言と

パフォーマンスと

脱EUや移民排斥などで一部の国民を煽り立てる扇動家。

 

テレビの討論番組にもよく出てくるのは橋下徹さんと

似てますが

違いは

司会者がヨイショ等全くせず

逆にその言動を激しく追及されること。

 

f:id:kishinohakuba:20220319145154j:plain

 

彼のおかげで極右の票が割れ

「マリーヌ・ル=ペン」の2位は無いだろうとの

目下の流れです。

 

そうなると左派が第二回投票で一つにまとまると

勝利も見えてくるはずなのに

結局「新自由主義競争原理」の現職と

「保守で初の女性大統領を狙う」ペクレス

との戦いになるだろうと

全くつまらない大統領選になりそうな気配です。。。