地上階が空き店舗になっていつも張り紙だらけの建物に
見たくない顔がずらずらと並んでいた。
その人こそ
『エリック・ゼンムール』
極右の政治ジャーナリスト。
そういえば
来る4月10日が大統領選挙第一回目の投票日だった。
しかし
恒例の街角の選挙ポスター掲示板は
2週間前からなのでまだどこにもできていない今日
早速ゼンムールの個人ポスターが張り巡らされている。
「不可能はフランス語では無い」というキャッチで。
現職は極めて人気が悪く
下手すると再戦はないかもと思われ始めていた矢先に
ウクライナで戦争が勃発。
こういう事態には現職は有利で
マクロンは早速プーチンとのタイマン会談やら
電話階段やらでリーダーシップを誇示。
結局
国会議員地方議会議員500名の推薦を集められた
12人が立候補資格を得ているが
マクロンの第一回投票で1位は固いようだ。
そうなると
二回目の決選投票の相手となる
2位が誰になるのかが極めて重要となるが
肝心の対立軸である左派が
「社会党」「共産党」「急進社会党」「労働者の力」
その他5人が乱立で
下手をすると第二回投票に残れない可能性が大きくなって悲観的。
結局
正当保守派の女性候補ペクレスと
極右マリーヌ・ル=ペンとが有力視されていたのですが。。
昨年暮れあたりから
下品で過激な極右ジャーナリストのゼンムールが
立候補の意向を示したことで
極右陣営が分裂。
面白いことになってきた。
道路工事の為のプレハブにも
ゼンムールのポスターがあったが
見るも無残に落書きされたり破られたり。
そう
極右の中でも特にゼンムールさんは
支持者もいるが
結構左右両陣営から嫌われているのです。
この人
橋下徹さんと
百田尚樹さんと
辛坊治郎さんと
高須院長を足して4倍したような
人物なんです。
とにかく下品なヘイト発言と
パフォーマンスと
脱EUや移民排斥などで一部の国民を煽り立てる扇動家。
テレビの討論番組にもよく出てくるのは橋下徹さんと
似てますが
違いは
司会者がヨイショ等全くせず
逆にその言動を激しく追及されること。
彼のおかげで極右の票が割れ
「マリーヌ・ル=ペン」の2位は無いだろうとの
目下の流れです。
そうなると左派が第二回投票で一つにまとまると
勝利も見えてくるはずなのに
結局「新自由主義競争原理」の現職と
「保守で初の女性大統領を狙う」ペクレス
との戦いになるだろうと
全くつまらない大統領選になりそうな気配です。。。