今日の午後は
用あって都心まで出かけました。
12月3日土曜日
気温は3度。
そこで「いかにも師走」な光景二件に
遭遇。
一つ目は
「ルーブル宮」に沿ったリヴォリ通りの
「パレ・ロワイヤル」の広場で
異様な光景に出っくわしたのです。
テントの群れが
いきなり目に飛び込んできた。
しかも多くに
寒さよけの
金色に塗ったアルミ箔をかぶせてある。
最初は
住む家を持てない人たちの
「住居よこせ」デモかと思ったのですが
何か違う。
横断幕も立て看もなく
演説もなく
少数の手伝っていると思われる人たち以外は
静かに見守っているだけ。
これはおそらく
急に寒波が襲ってきた時に
住居を持たない人たちを行政が施設に収容するのですが
その施設が足りなくて
パリ市が急遽作った「テント村」に違いない。
ルーヴルを背景に
なんとも言えない光景です。
今夜は炊き出しもあるんだろうけど
都心のど真ん中で
こんなの初めて見ました。
もう一件は
デパートのある通り。
デパートと反対側の歩道に
12〜13人ほどのブラスバンドが丸く輪になって
賑やかに音楽を奏でていました。
これこそ年末の見慣れた光景で
「救世軍」の募金活動なのです。
緑色の三脚の上の赤い旗に
「クリスマス・ケトル」と書いてあります。
実はヤカンではなく
大きな鍋が三脚で固定してあるんです。
お孫さんと思しき二人の子供を連れた女性が
いましも財布を開いて
鍋の中に献金を入れようとしています。
昔は
日本でも「救世軍」というのが活動していたようですが
続かなかったみたいですね。
施しというとウエメセになってしまうし
欺瞞だと思う人もいるかもしれませんが
キリスト教世界で「分かち合う」ことは
日常生活の中に普通に溶け込んでいて
教会の前には小銭を求める人が必ずいて
多くの人が何がしかを渡しています。
そういう風土の行動が
特にクリスマスの時期になると一斉に発露されるのです。
方や行政
他方個人での
師走らしい行動を一度に目にした
寒い午後でした。