今や
多くのお店の店頭に
クリスマスツリーが飾られています。
その中で気になった
これ。
てっぺんの赤い三角の物をご存知でしょうか。
日本のテレビニュースでも話題になったようですが
再来年2024年のパリ五輪の公式マスコット
『フリージュ』君です。
実はこれ
フランスの精神そのもの
文字取りのシンボルなんですよ。
この絵はご存知の方も多いでしょう。
ドラクロワの「民衆を導く自由」という
非常にポピュラーな絵なんですが
旗を持って
民衆を自由に向かって導く自由を女性で表していて
日本では「自由の女神」と訳すようですが
松明をかざした「アレ」とは無関係。
王政による専制政治を打破した
「フランス革命」の象徴として
先頭で戦った多くの名もしれぬ女性たちを総合して
『マリアンヌ』という女性を作り上げて
表したのです。
その彼女が冠る赤い三角帽子が
「Bonnet Phrigien フリジアン・ボンネット」
と呼ばれます。
古代ギリシアから存在する普通の帽子なんですが
この赤い帽子をかぶったマリアンヌが
フランスの「自由と平等と博愛主義」との
シンボルとされています。
フランス全国の市役所に飾られている
こんな胸像。
これは革命終了後の1830年代に
上院に「マリアンヌ像」が飾られて以来
国と地方とを問わず
必ず行政府に飾られるようになりました。
そして
1967年に
彫刻家アラン・グゥルドン(愛称アスラン)が
ブリジット・バルドーをモデルにマリアンヌを作って以後
時代を代表する女性をモデルにすることが
なんとなく確立したのです。
その伝統は
1972年「ミシェル・モルガン」
1978年「ミレイユ・マテュー」
1985年「カトリーヌ・ドヌーヴ」
1989年「イネス・ド・フレサンジュ」
1991年「アンヌ・サンクレール」
2000年「レティシア・コスタ」
2003年「エヴリーヌ・トマ」
2012年「ソフィー・マルソー」
まで続きました。
「アンヌ・サンクレール」は
マリアンヌと映った写真が見つかりません。
その人と
エヴリーヌ・トマとは
何局もの全国放送テレビを渡り歩いた
有名ニュース・コメンテーター兼司会者です。
そして
ソフィー・マルソーを最後に
「有名人に偏るのはおかしい」ということで
この伝統(?)は終わったようです。
そこで思い出すのが
東京五輪のマスコットの
無意味な不気味さ。。。。。