今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の主張

 

シャンゼリゼで

「グラン・パレ」の横を歩いていたら

「ド・ゴール」の銅像の足元に

なにやらカラフルなものが。

 

 

五張りのテントでした。

 

その向こうで

少数の人達が横断幕を掲げているのですが

車道向きなので

「住居」とか「権利」とか

読めないこともないけれど

信号を待って大通りを渡って反対側に行ってみました。

 

 

「Plus personne à la Rue 誰一人通りからいなくなれ」

「Toust le monde dans la Rue 皆んな通りに出よう」

「請求!」

とあります。

 

最初のフレーズは

「一人のホームレスも出すな」

次のフレーズは

「みんなでデモを」

となります。

 

そして「請求!」って

なにを?

 

 

「Trêve des Loyers 家賃の(支払いの?)中断」

&

「Trêve des Expulsions 追放の中断」

黒の地に白い字で

「Droit au Logement 住居を持つ権利」

 

家賃が払えずに立ち退きを迫られている人たちが

支払いの一時的猶予と

追い立ての中断を

求めているらしい。

 

「誰しも住居を持つ権利がある」と。

 

おそらく

新型コロナの影響で職を失い

家賃不払いで立ち退きを迫られている外国人達の

政府へのアピールだと思います。

 

シャンゼリゼの向こう側はまさしく

「エリゼー宮(大統領府)」だし。

 

さすがは人権宣言を最初に採択した国だけあって

密入国外国人たちが

「滞在許可証」と「労働許可証」を求めて

デモをする光景を時々見るのです。

 

外国人は

受け入れ国フランスの定める諸条件を「すべて」満たし

所定の手続きを経て滞在許可証を手に入れるのですが

これが大変な時間と体力を根気とを要する

苦行なのです。

 

でも条件を満たせば交付されます。

 

しかし「労働許可証」もとなると

本当に死に物狂いでやっと手に入れる事ができるのですが

それを

一切の条件を満たせず

資格も権利もないのに

「許可証よこせ」とデモをする

アフリカ人たちの根性に驚いて来ました。

 

下手すれば捕まって

強制送還なのに。

 

そんなリスクなど恐れることなく

暮らせないから国を出てきた

ここに住みたいから

許可を出せ

働きたいから

許可を出せ

という「人権に関わる権利の行使」を

堂々と行う勇気は

見習いたいものです。

 

そんなデモを許可する警察も凄い。

 

 

それに比べれば

収入が無くなったから家賃を待ってくれ

立ち退きも待ってくれ

なんなら社会住宅団地に住まわせてくれ

なんて要求は

可愛らしい事なのかもしれませんね。