椿が咲いていました。
えええ...
フランスにも椿があったなんて...
と勇んで写真を撮って
ふと思いだした。
『椿姫』
があるじゃないか。
そう
「Camélia」は当然あります。
でも
晩冬の花として
椿ほど日本らしい花はありません。
茶室に一輪は典型的ですし
武士道の象徴として語られたりもするし。
いやいや
低木だからもしかしたら「山茶花」じゃないだろうな
と一瞬迷った。
でも時期が違うし
葉っぱのギザギザもないし
この愛らしい蕾は
何と言っても椿そのもの。
実は一ヶ月ほど前
2月なかばからは
パリの至る所で桜が咲いているのです。
もちろん日本みたいに固まって植えてあるわけではなく
単体であちらこちらにポツリポツリとですが
寒桜やら
八重みたいなのから
白い花から
濃いピンクの花まで
いろんな種類の桜が咲いています。
しかし
まだ街中で
花壇以外に
桜の他には目立ったお花は見かけないので
椿の花が咲いてるなんて
なんか嬉しい。
そしたら。。
その隣に「泰山木」があった
「ハクモクレン」とも言いますか。
なんかすごく捻くれて
個性豊かな一本。
南フランスに比べると
葉っぱの色が薄いし
何か弱々しいところもあるけれど
まあ致し方なし。
隣にはもっと大木もあった。
やはり幹が根本でねじくれてるので
植樹した時の庭師さんが
そんな風に造ったんだろうか。
よく見たら何本か固まっていて
その中にもう一本若木があって
それにも花が付いていました。
本日3月16日水曜日は
数日間続いた晴天が去り
どんよりと灰色の空に戻ったものの
気温は午後一挙に17度まで上昇。
でも
歩き回って少しも暑さを感じなかったのですが
花壇の花ではなく
二種類の立木に花を見つけてとても恵まれた1日でした。
小学校にあがるかどうかという頃のこと
庭の奥に椿が一本だけ立っていて
花が咲きほころ頃になると
鮮やかな紫の縦縞のある『ルリタテハ』が
決まって二匹で寄ってくるのが恒例だったことを
ふと思い出してしまいました。