『Thierry Mugler』の展示会に行ってきました、
場所は
「ルーブル宮」の一部である『装飾美術館』で
昨年の9月末から始まっていた。
もともとカナダの「ケベック美術館」が企画し
開催したものを
パリに持ってきたんだそうですが
人が多いだろうとビビってて今まで行ってなかった。
そしたら
ご本人が今年の一月に世を去ってしまって
4月22日までなので
勇気を奮って行って来たわけです。
心配したほど混んでなかったので
一安心。
この戦後生まれのフランス人(アルザス人)デザイナーは
1960年代後半にロンドンのあるブランドで
コルセットのデザインで業界に入ったそうです。
それまでは
バレリーノだった。
会場は凄かった。
限られた照明の中
手の届くところに
彼の70年代から2014年までの40年分の仕事が
直に並べてあるのです。
女性の体の線の美しさを極限まで引き出す
「ライン」の美の表現と
その美しさを
鉄板や銅板などの金属で
鎧甲冑のように武装させてしまって
逆に誇張した表現だったり。
何分か毎に
中から光が出てきて
明るさが変わるドレスだったり。
有名写真家の写真パネルも多く
その移された作品の実物が実際にあったり。
イタリアの「ヴォーグ誌」を飾った
ドイツ人の有名マヌカンの写真の作品が。。
実は後ろから見たら
こんなだった。
彼は
女性の「お尻」の美しさを打ち出した
お尻の部分だけ微妙に窓になっている黒のドレスなど
よく知られています。
お尻だけにとどまらず
「人間の体は、それ自体が美しいのだ」
という作品が多い。
ブランド立ち上げから20年目の記念の年。。
1992年の「20周年春夏物デフィレ」に登場した
「水着で結婚式?」な作品。
でも美しいです。
もちろん
普通に(もちろんそれなりの場所と機会に)来て
出かけられる作品も多数。
それらの
「スタイル画」も年度ごとにありました。
さらに
フランスの演劇界の殿堂
モリエールに起源を持つ
「パレ・ロワイヤル劇場」からの依頼の
『マクベス』と『レディーM』の
舞台衣装も
デッサンと実物との展示があり
ホログラムによる
公演の実景もありました。
ほぼ
見物人と同じ空間に展示されているものの
一部屋だけ
作品をガラスケースに入れて展示した部屋もあって。。
実に幻想的な雰囲気でした。
73年の彼の生涯に合掌。
昨年来
パリ中の教会をめぐり
あらゆる美術館を訪れて
写真を撮りまくっている私でございます。