一人ぼっちで佇む
孤高のお地蔵様ではありません。
ぼうしです。
パリの歩道は
車道のレベルから最低でも7〜8cm高くなっていて
場所によっては
10cmを超えるところも稀ではありません。
ただ横断歩道に接する位置だけは
車道とほぼ同じ高さに揃うように下げられているのですが。
そこから
昔は車が車道に乗り上げて
不法駐車している光景を頻繁に見られるのが
パリならではの情緒(?)でした。
そこで
そのような傍若無人な振る舞いをする車族を
締め出す目的で
ポールを立てることがよくあり
歩道に乗り上げて駐車するのは
流石に取り締まりが厳しくなった事もあり
今ではほぼ姿を消しましたが
ポールだけはしっかり残っています。
上の写真の
ジョギング中に信号を待っている男性の前に
二本のポールがご覧になれるでしょうか。
そんなポールの一本に
ピンクの毛糸の帽子が被せてありました。
多分
通行中のバギーに乗せられている赤ちゃんが落として
大人も気づかずにそのまま路上に残されていた
落とし物だと思われます。
気がついて
探しながら引き返してきた時に見つけられるように
誰かが
こんなところに引っ掛けてくれたのでしょう。
手袋やマフラーなども
よく
こんな風に
横の建物の壁のくぼみや
並木の保護柵に置いてある事があります。
実際に
目の前で赤ちゃんがバギーから
片方の靴や手袋を落っことす事を
意外に目にするんですが
自分も含めて近くを歩いていて気がついた人が
教えてあげてる。
落とした子は
きっと大好きな帽子をなくして
泣いているんじゃないかとか
いろんな事を
想像してしまいました。
無事に
持ち主の手に戻れば良いなあ。