今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日のパリの足の下

 

パリの地下はトンネルだらけ。

 

まず

どんな通りにも基本的に必ず歩道があって

その歩道の下は

下水溝が通っています。

 

この写真は

降った雨水や

清掃の散水車の放水などの水を

下水溝に落とし込む入り口です。

 

ⒸVille de Paris  資料提供 : パリ市

下水溝には様々なタイプがありますが

基本は全て「共同溝」で

下水と上水道及び電気や電話線や圧搾空気の送管が

まとめてあります。

 

この絵図面の

上が歩道で

検査管理用の立て坑があり

左側に立っている円管が上水道

右肩の二つのやや小さい円管は

圧搾空気のパイプと

電線と電話線のパイプで

右の立て坑が雨水などを落とし込む導管部で

そこから右上が車道です。

 

 

そして

歩道のヘリに一定間隔で出水栓があり

毎日一定時間に市の清掃局の係りが巡回してきて

栓をひねって水を出します。

 

 

こんな感じで水が噴き出しますが

これは

路面の清掃用なのです。

 

 

昨日の記事で触れた様に

今はマロニエの花の残滓や

プラタナスの葉っぱが山の様に落下しているので

通常よりゴミが多い。

 

この写真も

上の方に落ち葉がたくさん浮かんでいるのが見えます。

 

箒を濡らしながら

歩道の上と

車道の一部の落ち葉やゴミを水の流れるところに掃き集め

そのまま流れに沿って箒で掃き送って行きます。

 

その場所の汚れ具合で

出す水の量を変えることもやっているらしい。

 

 

そして

それらを下水溝に落とし込んで行くのです。

 

 

そうすると

この様にすっかりきれいになります。

 

私が渡仏してパリに着いた最初の日

午前中街の歩道の脇を水が勢いよく流れているのを見て

不思議に思ったことを覚えています。

 

この共同溝に

ガス管は通してありません。

 

万一爆発した時に

下水道も水道も電気も電話線も

全部がダメになってしまうことを防ぐ為に

だそうです。

 

その共同溝は歩道のあるところは

ほぼ必ず作られていて

その「側溝」は大通りの地下深くにある

まるで地下鉄のトンネル並みの

大きな下水本管につながり

やがて市内を出て郊外何箇所かの汚水処理場まで繋がります。

 

パリ市105平方キロメートルの域中に

側溝と本管と全てを繋ぐと

総延長距離2300kmに及ぶそうです。

 

ちなみに

縦横に通っているメトロと

市内数カ所の古代からの採石場跡の地下空洞や

パリの足の下は

穴だらけなのです。