今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の重さ

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ユネスコの横を通りかかったのです。

 

そうしたら

何やらすごい顔の爺婆の写真がずらりと並んで

こちらを見ていました。

 

しわくちゃの

人生の縮図そのもののような。

 

くちゃくちゃで歯の抜けた爺様だったり

髭の生えてるようなお婆ちゃんだったり。

 

あまりに凄いインパクトなので

道路を渡って恐々近づいてみたら

氏名と

略歴の書かれたカードが横に其々つていました。

 

『アウシュヴィッツの生還者』でした。

 

フランスは

先の大戦でナチスに寝込みを襲われるように全国を占領され

無駄な抵抗して犠牲を増やすより共存した方が良いと

判断したペタン元帥が

南部ヴィッシーという町に臨時政権をつくり

一方

ロンドンに亡命したレジスタンスが亡命政権を宣言して

抵抗を呼びかけた。

 

その「ヴィッシー政権」が

フランスでもユダヤ人狩りを行って

かなりの人数をドイツに送ったのです。

 

その時まだ子供だった人たちが

幸運にも途中で逃げられたり

収容所内で終戦を迎えたりして

生き延びられた人達の内の200人でした。

 

すでに故人もいて。

 

よそ行きの服でおめかしをしたおばあちゃんもいて。

 

重い散歩になった。

 

今日のメダカの学校

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年少さん達だろうか

お出かけで

横断歩道を渡っている隊列。

 

そーっとのぞいて

みてごらん

みんなでおさんぽ

しているよー

 

おうだんほどうで

ついーつい

みんながそろって

ついーいつい

 

フランスの児童のお出かけは

先生と補助職員(監視係)と

最低10人に一人の父兄有志とが

先導と

途中と

後尾とをガードして

子供達は二人一組

おててつないで

歩きます。

 

メダカというより

アヒルかも。

 

今日の二人の世界

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お天気が良いのか悪いのか

はっきりしない

日々が続きます。

 

寒くはないけれど

暖かくもなくて

晴れてるかと思ったら雨がぱらついてきたりして。

 

そんな中

チュイルリー公園まで足を伸ばしてみたら

平素よりうんと人出は少ないものの

噴水の池の周りの椅子には

けっこう人が座ってましたよ。

 

親子さんだったり

家族だったり

若者同士の5〜6人組だったり

性別は問わずにカップルだったり。

 

いましたね

やっぱり。

 

老夫婦

あるいは

初老の恋人同士か

はたまた

単なる知り合い同士かはわかりませんが。

 

なんとなく

おしゃべりに花が咲いている風な

初老のお二人。

 

男性は見事な白髪

女性は小柄で黒いフードをすっぽりかぶっていらっしゃる。

 

いいですね。

 

日本で

こんな感じの初老の男女が

公園のベンチに肩を寄せ合って座ってる光景って

なんか

想像しにくい。

 

いつまでも

どうか仲良くお過ごしください。

 

なんて余計なことでした。

 

今日の上昇

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なんだか雨続きの昨今

夜になると雨が降っているんです。

 

昼間降ることも

もちろんあるし

この冬はどうしちゃったんだろか。

 

雨の多い冬のセーヌは

水が濁ってコーヒー牛乳色なのも恒例だし。

 

恒例の「セーヌ」の水位の上昇が

いつもより早い。

 

今日ついに川岸に作ってあるバイパス道路が冠水してた。

 

これで

1通2車線が通行不可で

否応無しに上を通るしかなくなって

上の通りを通る車の数は増えるし

信号はあるし

交通渋滞がひどくなる。

 

そして日本のテレビが

嬉しそうに「パリ中が洪水」みたいなニュースを

お流しになる。

 

何かあると

針小棒大に広めてくれる。

 

やれやれ。

 

今日のカラス

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面白い組み合わせです。

 

『地中海』という作品でおなじみの

アレスティード・マイヨールの作品にとまったカラス。

 

黒一色で

顔の表情も何もありませんが

何だか至極当たり前って顔で止まってるみたいに

見えるのです。

 

「何か?」

って雰囲気がにじみ出て。

 

この作品はマイヨール最晩年の『河』という作品ですので

カラスの川流れ.....?

 

おまいはいつから水鳥になったんぢゃ笑

 

今日のディナー

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さてここで問題です

このウインドーのお店は

一体何屋さんなのでしょーかっ!?

 

え?

食器屋さん?

ブゥーッ!

 

実はこれ

靴屋さんのウインドーなんですよ。

 

それも

独立系の結構老舗で高級な。

 

なんだか小綺麗なウインドーにふと目が止まって

一瞬わからなかったんですよね

何屋さんの店だったか。

 

靴屋さん。

 

実に

もうね

何というか

唖然というか

してやられた! 

というか。

 

うひゃひゃ

ですよね

なんともはや。

 

でも好きだなー

こういうのって。

 

そういえば

大昔に名画座で

チャップリンの白黒無声映画を見ましてね

『黄金狂時代』だったか。

 

丸太の掘建小屋の劣悪な環境で暮らしていて

雪吹雪かなんかの日に

食べ物が全く完全になくなって

考えた挙句に

ピコーン!

と閃いた彼は

履いてた靴を脱いで茹で始めたんですよ。

 

茹で上がって

周囲の止めてある釘のところから上下に分かれて

皿に乗せてナイフとフォークで切ろうとするんだけど

硬くて全然切れなくて

齧りついて

噛めなくて

てんやわんやして

さめざめと泣いていた(と思う)開拓者。。

 

ここの靴は

あのチャップリンのドタグツから比べたら

サーロイン・ステーキ並みに

柔らかくて美味しそう.....

 

な事ないか!

 

 

 

今日のグルメ

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お肉屋さんのウインドーに

「WAGYU」を見つけた。

 

1kg 190ユーロ

おおよそ23000円くらいか。

 

右の肉はまた別です。

 

そもそも

今では「Wagyu」という言葉自体が

牛肉のカテゴリーの一般名詞として定着してるんですが

多分オーストラリア産かと。

 

これはサシが少ないけど

すごいのは日本で見るような脂肪だらけのものもたまにあって

1kg 270ユーロなんてのも見たことある。

 

普通のステーキ用の赤身が

1kg 50ユーロ程なので

いかにバカ高いかがわかりますよね。

 

でも

買う人がいるから売ってるわけで。

 

私も

せんに買ってみたことがあったのですが

300gほどを焼いて食べてみて

最初は旨い美味いと食べていたものの

あまりにも脂が強すぎて食後には気持ち悪くなってしまった。

 

ちなみに

こちらのお肉屋さんでは

「スライス」したものは売っていません。

 

こんな風な塊を

おおよその厚みを指定して

必要な枚数を買うんです。

 

ロースト用は糸で巻いた状態で売ってる。

煮込み用のぶつ切りは

スーパーで

おおよそ500gから1kgくらいのプラスティックのトレーでラップされて売ってる。

 

肉屋では煮込み用の部位を

必要量を言って「ぶつ切り」にしてもらいます。

 

今日の河岸の具合は

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市場に入ってみた。

 

朝市ではなく

建物の中の公設市場。

 

昔はパリ中の20件くらいあったの知ってるけれど

最近はどんどんなくなって来てる。

 

まず

量販店に客を取られてきたし

生鮮食品は朝市もあるし

昔と違って

今の世代の周りの住民たちは

市場があることにいい顔しない傾向があるんだそうです。

 

臭いとか汚いとか。

 

でも

旅行で知らない街や知らない国に行くと

必ず市場を見つけたら覗きます。

 

面白いんですよね

その社会のいろんなことがわかって。

 

以前はフランスの魚屋さんは

全部「尾頭付」で売ってた。

 

1kgあたりの値段が書いてあって

丸ごと測ってもらって

そのまま持って帰るか

頼んで捌いてもらうか。

 

捌くのは

鱗を落とす

鱗を落として内臓を取る

鱗を落として内臓を取って三枚におろす(皮を取るか残すか)

のどれか好きなのを頼むんです。

 

お爺ちゃまやお婆ちゃまなどは

おろしてもらって

小銭を握らせせたりしてました。

 

最近は

下ろして皮も剥いだ半身の状態や

シャケなどの大型の魚は切り身にして

小売の上に並べてある店も増えました。

 

でも

やっぱり丸ごと並んでないと

フランスの魚屋って感じがしない私は

きっと古いのでしょうね笑

 

それにしても

肉は安いですが

お魚は高い。

 

その点は日本が羨ましいです。

 

 

今日の貴婦人

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パリの建物の玄関に

こんな風な

ガラス製の屋根みたいなものが付いていることがあります。

 

マルキーズと言います。

 

侯爵夫人

あるいは女侯爵という意味。

 

公爵夫人ではありません。

 

実力はともかく

肩書きの偉い順に

Empereur (Emperor) 皇帝

Roi (King 国王)

Prince 大公

Duc 公爵

Marquis (Eurl) 侯爵

Comte (Count) 伯爵

Bicompte (Bicount) 子爵

Baron 男爵

Chevalier (knight) 騎士

となり

5番目の位です。

 

ちなみに

オーストリア・ハプスブルク家や

モナコ・グリマルディー家

リュクセンブルク

その他大公家はたくさんあり

「Prince」は王子ではないのです。

 

国王の息子たちは大貴族の爵位を持ちますので

普通に Prince とやばれることが多いのです。

 

例えば

イングランド王家の長男は「Prince of Wales」

ウエールズ大公。

 

それはさておき

この玄関口のガラス屋根は18世紀フランスで大流行した

貴族の邸宅の玄関の雨避けから

「侯爵夫人」と呼ばれるようになった。

 

これは平らですが

盛り上がった曲線のものの方が多い。

 

こんな風に。

 

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長いドレスをつまんで馬車を降り

優美に邸宅に入って行く美しき侯爵夫人を

想像すると

なんだか自分も優雅な気分に浸れるかも。

 

 

今日の重機

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パリならではの重機がいました。

 

これ

外壁洗浄機。

 

たぶん明日から洗浄作業が始まるのでしょう

歩道の外の駐車帯に固定されていますが

明日には四角い部分だけ

壁にすっぽりと張り付くの筈。

 

パリの建物は

ほぼ集合住宅が繋がって建並び

通りの顔を作り出している。

 

そして

数十年に一度外壁を洗うのです。

 

これまでは

外側に足場を組み

厚いビニールみたいなカバーで足場ごと覆ってしまい

手持ちのウォーターガンで高圧水を吹き付けて洗ってました。

 

最上階から始めて済み次第下の階へと移っていくわけですが

終わるまで

住民は窓が開けられないのです。

 

窓の内側は

厚手のカーテンと

薄い紗のカーテンとを取り付けることが普通で

広間も紗のカーテンは閉めているので

自分のいる部屋の窓の外が作業中でも

作業員がいるのがわかる程度であまり気にならず

外側の作業員は

中はほとんど見えませんから大丈夫。

 

全住民宅が払っている共益費を積み立てておいて

管理組合で作業を決定し

住民に告知します。

 

住民は

自分の住居の占有面積で全床面積を割った比率で

支払いの分が所得から課税控除されます。

 

最近はこの写真のような専門の重機が登場し

窓2つ分くらいずつの幅をすっぽり覆う形で

洗って行きます。

 

足場を組まずに済むし

全面覆わなくて済むので

洗浄中以外の窓は開けられるし

作業中の下の歩道を通っても平気だし

とても便利。

 

写真の奥の建物は洗浄済みで綺麗なのが

お分かりになるでしょうか。

 

今日のお供

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昨日

バタバタしていたら

なんとブログの更新を忘れていました。

 

本人は

ちゃんと書いたつもりでいたようです。

 

そろそろ

ボケがではじめたか?

 

閑話休題。

 

いつでしたか

忠実なるワンコがスーパーの入り口で

ご主人様が出てくるのを「一人で」待ってる写真を

あげました。

 

今日

また別のスーパーの入り口で

別のワンコが

同じように「忠実に」ご主人の買い物が終わるのを

待っているところに出っくわしました。

 

イイネイイネ

こういうのって。

 

君は偉い。

 

前回のは

毛の短い猟犬だったけれど

今回は

もふもふ種。

 

でも

毛並みは綺麗で

決して「モップ」じゃない(笑

 

子供と動物がいる世の中って

かけがえがないですね。

 

 

今日のパリ は雪だった

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雪の日曜日でした。

 

冬のバーゲン『Sold ソルド』が始まって最初の日曜日

というわけで

日曜日にもかかわらず当然お店は開いていましたが

期待したほどの人出には

ならなかった様です。

 

昨年来のコロナの外出禁止措置で小売店がかなり苦しく

12月半ばに昼間の外出規制が解かれ

なんとか挽回したかった小売業界にとっては

苦しいスタートでしょうね。

 

ちなみに

小売店法か何なにかで

フランスは「定価販売」が義務付けられていて

勝手に値引き販売はできないことになっており

年に二回の夏冬

期間限定で4〜5週間の「バーゲン」が行われるのです。

 

まあ

今の世の中

そうも言ってられないので

バーゲン(ソルド)という言葉を使わずに

年中セールをやってはいるのですが

やはり「ソルド」は皆が待ち焦がれる特別な期間。

 

普段よく下見をしておいて

ソルドの開始とともに

欲しかったものを探し回って手に入れるんです。

 

でも

1ヶ月くらいで商品構成がどんどん変わることが普通で

ソルドの開始時に

欲しかった商品は既にソルドには出回らず

手に入らないということもある。

 

本当に欲しければ

余裕があれが見つけた時に買っておく。

 

ソルドは

その時に気に入ったものが出ていればそれを買う

という人たちも多いようです。

 

今日のほっこり

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昨日は

叫びかかった。

 

今日は

ほっこりと。

 

叫び出したい衝動にかられる様な日常で

ふと

子供洋品店のウインドーを覗くと

きっと

ほっこりします。

 

私も

あなたも。

 

可愛いじゃありませんか。

 

こんな服を着て

走り回って

パパーままーって叫んでくれれば

誰だって

生きてて良かったーって

思うでしょ。

 

自分の子供だけではなく

子供なら誰でもみんな

社会の宝物です。

 

虐待したり

傷つけたり

いじめたり

いじめられたり

そんな風潮が社会にはびこってると

耐えられない。

 

社会全体で

可愛がりたいと

心から思うのです。

 

洋服もだけど

靴も可愛いんですよねえ〜

ちっちゃな子供用は。

 

気持ちが荒んだら

あなたも

近くに子供洋品店がないか探してみよう。

 

老いも若きも

心が安らぐことでしょう。

 

ねっ。

 

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今日の咆哮

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あんたたち!

いい加減にしなさい!

 

叫びたくなる今日この頃。

 

すでに叫んでる

ゴリラさんがいました。

 

その気持ち

よくわかる。

 

いや

ゴリラさんの方が

分かってくれてての方向ではないか。

 

「あなたたち」に該当するのは

皆さん方のお立場で

それぞれ誰でも構いません。

 

困ったときの神頼み

叫び出さざるをえない時勢で

ゴリラ頼み。

 

社会に

ゴリラさんたちが

満ち溢れてくれますように。

 

今日の大発見

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靴屋さんを見つけました。

 

何が「大発見」かって?

 

実は

どう見ても明らかに自家製造自家販売なんですよ

工場からの仕入れではなく。

 

歩いていて

ふと気になって中を覗いた時

最初は靴修理屋さんかと思った。

 

間口2m50くらいの小さな店なんですが

入り口を除いた1m半ほどの展示スペースに

まるで高級なイタリア製のデザインのような靴が並んでおり

よく見ると

店の屋号だった。

 

奥で作ってるらしい。

 

びっくり

今の時代に

まるで200年前の社会みたいに

じぶんちで作って

それを売ってるなんて。

 

もちろん修理もやりながらの様だから

生産と販売とアフターサービスのメンテナンスまで

一貫してご提供。

 

凄い。