パリの南東部に
『Butte aux Cailles うずらの丘』
という少し小高い地区があって
そこは
パリ市内に含まれる以前の
古い戸建てが連なる
とても美しい家並みが残っている貴重な雰囲気があったり
レストランやカフェが集まり
かつ静かな住宅地でもあります。
そしてこの界隈は
ストリートアートで注目を浴びている場所でもあります。
そこに
「ウクライナに連帯を」というメッセージを込めた
最近話題になっている壁画があるので
小雨の中を見に行ってきました。
それが冒頭の写真。
花冠をかぶったポニー・テールの少女が
ウクライナの国旗を手に
戦車を踏んづけて歩いています。
フランス人作家『Emyart』の作品です。
少女に踏み潰された一両の戦車の砲口に
別の小さな少女が立っている絵を
誰かが書き足しています。
この一帯には
感心するほど出来の良い「名作」もあれば
これまでのストリートアートの流れをくむ「迷作」もあり
単なるヴァンダリスム(落書き)も混ざり合っている中で
同じ様なトーンの作品を幾つか見つかったので
挙げておきます。
いずれも名高い『Seth Globpainter』の作品です。
中世の騎士の兜をかぶった少女が縄跳びをしている。
他の人たちが書き足した中小の絵が複数ある中で
左上の「髑髏」がユーモラス。
同じような兜をかぶった
浮遊する少年少女の抱擁。
まるで
レリーフのような錯覚を与える
ツイン・テールの少女の縄跳び。
浮遊するポニテの少女と
少年の空中ダンス。
右の少女の上に飛んでいることりも
ウクライナの国旗のカラー。
鳥籠に見立てた窓に
頭を突っ込んでいる少年の手に留まる鳩が
鳥籠に頭を突っ込んでいる。
集合住宅ビルの壁面の広大な作品から
この様な戸建ての小さな塀に描いたものまで
面白いものがたくさんある中で
冒頭の「ウクライナに連帯」に
胸を打たれました。