今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日のお医者様

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洗濯屋さんは

お洋服のお医者様。

 

傷ついたり

具合が悪いところを

しっかりと治してくれる。

 

通りかかったこのお店

ガラス張りの店頭に

小型のミシンと各色の糸巻きとが飾ってあって

洗濯屋さんの役割を思い出した。

 

最初に頼んでおけば

綻びたところや

取れかかってるボタンなどを

しっかり修理してくれるのが洗濯屋さんの役割だった。

 

昔は。

 

今は

なかなかそこまでやってくれるお店は少なそう。

 

特に

自分の店は単なる取次だけで

実際の洗濯作業は本部の工場に送るフランチャイズ店も

結構あるし。

 

でも未だに

寸法直しとかレタッチとかはやってくれるお店は多い。

 

逆に昔は

フランスでは

洋服をクリーニングに出すときは

ズボンの裾のアゲはほどいて出すことが常識だった

と聞いた。

 

折り返しの部分が一番傷みやすいし

汚れやすいから

しっかり処理してもらえる様に

そうすると長持ちする。

 

さらに

服のボタンは全部取り外して出すのも常識だったとか。

 

洗濯中にボタンが取れて見つからなくなったり

回収できても割れたり潰れたりするから

選択から帰ってきて

自分で裾上げを縫い直し

ボタンも付け直していたとか。

 

なんだか

フランス人の実直さと堅実さを偲ばせる話だなあ

と思った。

 

お医者様は病気になった人間を治してくれる。

 

自分たちは

お医者様にかからなくても済む様に

日頃から気をつけて暮らす。

 

選択も同じなんだろうな。