今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の初物

 

前シーズンは

今年の12月31日(記事としては1月1日掲載)に

「初物ミモザ」を

花屋さんの店頭で見かけたことを

話題にしました。

 

今シーズンは2日早く

今日12月29日に見かけました。

 

 

地中海の春の香りを代表するミモザですが

やはり

早生(わせ)と言っていいのか

栽培なんでしょうかね。

 

日本でお正月を「初春」と申しますが

この時期に

店頭にミモザが並んで春の到来をいち早く届ける

というのも

何か感覚的に同じ精神に則っているのかもしれません。

 

 

しかも

二軒の花屋さんの店頭に

飾られておりました。

 

 

遠出をせずに日々近場を歩く範囲で

十軒ほどの花屋さんがあるのですが

そのうちの二軒で見たということは

いよいよ

ミモザの「走り」のシーズンが到来する予兆です。

 

 

一軒目の方が

花の密度が薄く

色も薄かったのですが

二軒目の方は

それなりに結構ミモザしています。

 

 

バラや蘭や菊そのほか

定番であまり季節感を感じさないお花以外に

季節を代表する冬の花として

シクラメンは

今の時期ほぼどこの花屋さんにもあります。

 

これから

ミモザも時々出現してくれるのでしょう。

 

ミモザの明るく鮮やかな黄色で新春が始まって

やがて本格的に春になると

菜種の花が広大な畑を埋め尽くし

その後夏には向日葵が取って代わって

地平線まで黄色に染め上げる。

 

イエロー前線は

なだらかな起伏で畑が続くフランスの地方で

季節の移り変わりを色で表しながら

私たちに絶景を見せてくれるのです。

 

 

そして今ミモザを見ると

一気に心は地中海へと飛んで行きます。

 

あの

青い空と

青い海と

透明感あふれる空気と

明るい太陽の光に満ちた中に並ぶ

カラフルな戸口の素朴な古い家々と。。

 

ヨーロッパの文明は地中海で生まれました。

 

私は一東洋人に過ぎないのに

ヨーロッパの揺籃の地の情景を思い浮かべて

なぜか心が騒ぎます。