今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の釣り人はソーシャル・ディスタンス

 

シャンゼリゼの

修復中の建物の前の

建物の騙し絵を描いた覆いのシートを背にして

一人の釣り人が

優雅に釣り糸を垂らしておりました。

 

 

ただ

あえて言うと

彼の前にセーヌは流れていません。

 

 

そして

よくよく見ると

釣り糸の先にはなんと紙コップ。

 

 

この

おじさん

実は通りすがりの人たちに

小銭をもらおうとしているんです。

 

マレ地区に通常の定位置があるのですが

時たま

こうしてシャンゼリゼに遠征してくるのです。

 

 

ただ地面に座って

自分の前に入れ物を置いておいても

貰いはそう多くはありません。

 

そこでこの彼は

小銭を入れてもらうための紙コップを

釣り竿で

自分から少し離れて垂らしているのです。

 

面白いので注目を集めます。

 

でも

見るたびに感じるのですが

その発想と努力とが

あまり効果的に認められないみたいで。。。

 

写真は撮られるけれど

小銭はなかなか入れてもらえない。

 

 

それでも彼は

めげずに座り続けています。

 

暖かい時期には糸を操って

前を通り雪ぎようとする人の方に

紙コップを近づけるんですけれど

今日みたいに寒いと

あまり活発な動きが取れないらしい。

 

 

地中海で

大型クルーザーを操縦していそうな

不雰囲気のあるお髭と

船長帽がとってもよく似合う

粋なおじさまなんですが

相棒のワンちゃんを抱いて

スマホに夢中なあたりは現代ですね。

 

そして

何より「今風」なことは

しっかり「ソーシャル・ディスタンス」を

守っているじゃありませんか。

 

コロナ禍より

ずっと前からなんですけど。