今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の人柱

 

11月18日金曜日

お天気に恵まれたしたので

ルーヴル美術館に行ってみたのです。

 

目的は

先月に始まったばかりの特別展

「Les Coses(レ・ショーズ)」

です。

 

ショーズは「物」つまり「Thing」ですが

静物画で歴史を辿るみたいな。

 

中庭の

メイン・エントランスである「ピラミッド」の中に

普段は無い

何かカラフルな

風船玉の柱みたいな物が見えました。

 

 

 

中に入って

ピラミッドの下から見ると

風船ではありませんでした。

 

 

写真を撮っている人影で比べると

大きさがわかります。

 

 

実はこれ

カメルーン人の現代美術家

「バーテレミィ・トグオ」

という人の

「消息不明の亡命希望者たちの柱」

と言うタイトルの作品でした。

 

 

アフリカ諸民族の伝統的布地を使って

祖国を離れて

新天地を求めて延々と歩いてヨーロッパを目指す

不法移民候補者たちが後を絶たない現実を前提に。

 

彼らの全財産を入れた「風呂敷包み」

を暗示しているんだそうです。

 

そして

途中で力尽きたり

地中海の密航船でナンパしたり

様々な困難で行方不明になった

多くの失われた命を表現した

「柱」

なのだそうです。

 

なんだか

とても

胸に迫るものがありました。

 

今回の

「物、静物画の歴史」展のために

フランス政府から委託を受けて

設置されたのだそう。。

 

 

ピラミッド下の「エントランスホール」に

「Les CHOSES」の

案内塔が出ておりました。

 

 

特別展の入り口に大きなモニターがあって

展示物の中には

「映像」もあることがわかります。

 

実際は

紀元前1900年頃の古代エジプトの出土品

から

ポンペイの遺跡からのもの

そして

中世から近世にかけての

人々の日常生活に関わる

「物」

をテーマにした作品群。

 

それから

セザンヌやマネやモネやクールベやドラクロワや

マチスやブラックやキリコやダリやら

といった19世紀の巨匠たちの

知られていない「静物画」

さらに

20世紀21世紀の

アプストラクトなどなど

めっちゃ

面白い展覧会でした。。

 

なんだか得した気分に

なっちゃいました。