今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の目の錯覚

 

今日も非常に暑くて

空の青さがとっても綺麗だった。

 

じゃなくて

この写真をみてください

目を三角にしてでも

よ〜く見て。

 

歪んで見えますか?

 

 

建物が歪んで見えるのは

目の錯覚

....ではなくて

建物が実際に歪んでいるからです。

 

すごい

清々しくも見事な迄の歪みっぷり。。

 

実はパリには

歪んだ建物はたくさんあります。

 

この写真の建物は

もしかしたら17世紀後半か

多分18世紀の物のようですが

貴族の館のように

厳密に作られたものでない限り

経年と共に

こんな風に重みで歪んでいくのです。

 

 

この左の壁。。

 

これは貴族の館ですが

館本体ではなく塀なので

しかも

薄い作りの塀の様なので

ぐにゃりと歪んでます。

 

歩道に沿った部分は一直線ですが

上端は

しっかり内側に凹んでいます。

 

いやはや。

 

これでも

壊れずに300年くらい

あるいはもっと長い間

立ってるわけです。

 

いやはや。

 

 

こんな壁もありました。

 

上から下に向かうほど

すそ広がりに曲がってるんです。

 

赤いインヴェーダーの方が気になって撮したので

下の部分が見えないのが

今になっては不満ですが。。

 

 

この美しい路地の

素敵な雰囲気ったら。。

 

左に角の建物が

完全に歪んじゃってる。

 

やはり

通りに沿って並んで立ってる建物は

両脇の建物と支え合ってるので

歪みは前面の壁の上下でしか

外側からは分かりませんが

角だと

支える建物が一方だけになるので

歪みが顕在しやすい様で。

 

 

極め付きは

これ。

 

まあみてください

道を挟んで両側とも

よくもまあ

ここまで歪めるものだと感心してしまいます。

 

でもご安心ください

内部は

(おそらく)床が傾いたりはしていない筈。

 

その辺は

年代とともにしっかりと修復しますから。

 

でも

「ドアが閉まりにくくなる」

なんて声を聞くことは

時々あります(笑

 

それもまあ

情緒だと受け止めて

自分が建物の歴史の一部になって暮らしていると

自覚して

旧建築の生活に満足してるんでしょう。

 

パリ市内でも

特定の条件の場所では

鉄筋コンクリートや

アルミとガラスのビルもあります。

 

その手の建物は

少なくとも「歴史とともに生きる」という栄誉は

受けられません。

 

どちらを選ぶか

それが問題だ。。。