今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の午後は夏の日曜日

 

『Esplanade des Invalides』

(アンヴァリッドの広大な前庭)は

夏日和の日曜の午後を楽しむパリジャンたちで

溢れかえっておりました。

 

この写真は

広場の十分の一ほどの角度を撮したもので

全景は

広すぎて全く絵にならない。

 

 

好天が続く季節になると

休日の緑地は人々が群れ集い

三々五々に固まって

軽食をかじったり

おしゃべりに打ち興じたり

寝っ転がって日光浴を楽しんだりという光景は

19世紀後半の

印象派の絵画の光景と変わらない。

 

「エドゥアール・マネ」の

『草上の昼食』みたいなノリで見てしまう。

 

あるいは「ジョルジュ・スーラ」の

『アン・ディマンシュ・アプレ=ミディ・ア・リル・ド・ラ・グランド・ジャッド』の世界。

 

皆の着ているものが

女性の足首までのドレスや

フロックコートのようないで立ちでないし

日傘もささないけれど。

 

 

ただこの場所は

都市空間としての広場なので

絵画の様な「木立」はないのがやや残念ではあるが

致し方なし。

 

望遠レンズなので遠近感が圧縮されて

車が直近を走っているように見えてしまうのも

やや残念。

 



ただ

ワンちゃんと戯れるご婦人は

絵画にも往々に登場する。

 

 

そして

以前このブログに書いた

黄色いボールを

小型のトランポリンのようなネットに手で打ち付けて

打ち返すスポーツに興じる姿が

ここでは10組以上も見られた。

 

上半身裸の髭もじゃの男性が

真剣に球を打っている光景は

なんだかシュールにすら感じてしまう。

 

 

こんな近くに向き合って打ち合うのだから

結構難しそうだ。

 

左の白シャツの男性は

隣で行う別のグループの競技者。

 

 

と思っていたら

長いスカートのご婦人もいました。

 

19世紀のようにウエストを締め付けて

裾が膨らんだ衣装ではないけれど

彼女もしっかり黄色のボールを

持っている。

 

 

彼女が身体で受け止めている光の具合が

眩しくも豊富な溢れる輝きを

よく伝えてくれています。

 

 

暖かいし

眩しいけれど

日陰のベンチに座っていると

肌寒くなってくる

全くしのぎやすい初夏の日曜日の午後。

 

 

5人ずつでバレーボールやってるグループもいた。

 

しっかりネットまで張って

アタックもブロックも

本格的。

 

19世紀の絵画の世界には

競馬やポロのような特殊な競技以外に

まだ個人のスポーツは登場しないが

なんだか

欧州の人間の生活様式は

時代を超えて

常に同じ感覚が連綿と流れて続いているのだと

今更ながらに痛感した6月半ばの日曜日でありました。