今日の初物
今年の
「初いちじく」が
八百屋さんに出ていました。
もちろん
しょっちゅう書くように
世界中から農産物が入ってくる今日この頃
冬のフランスに
南半球から夏の果実が輸入されてきて
季節感は無くなってしまった現代ではあっても
国産と
一部EU近隣諸国からの
「季節もの」は目にするだけで嬉しいものです。
「イチジク」といえば
ジャムが殊の外美味しく
トーストなどにとどまらず
「フォアグラ」の付け合せには欠かせない物なのです。
果物は全体的に言って
南の地方が産地ということになります。
何しろパリの緯度は樺太の中程ですからね
札幌でやっとコート・ダジュール。
(東京は緯度でいうと既にサハラ砂漠)
私の大好きな「コルシカ島」は
野生の果実とハーブが群生しており
夏に訪れると
山道を走りながら
車窓からイチジクの香りが流れ込んできたり
時と場所によれば
それが
ターメリックの香りだったり
ギョウジャニンニクだったり。。
随分昔にことですが
南仏「プロヴァンス地方」を旅していて
『アヴィニヨン』で泊まったホテルでの夕食の時
巨大な優勝カップみたいな形のガラスの器に
山ほどのイチジクが入っていたて
液体の中でプカプカしていたのに驚きました。
それは実はフルーツサラダだったのですが
数々の果物に混じって
丸のままのイチジクがたっぷり
甘い液体に浸っていたのです。
まるで「フルーツポンチ」みたいなデザートに
丸ごとイチジクが入っててびっくり。
それがすこぶる美味だったために
その後何年も
自分で作ってみた経験を思い出しました。
今日見かけたイチジクは
スペイン産で
1kg12,95ユーロでした。
欧州全体に言えることは
地中海に近ければ近いほど
古代文明の恩恵が濃く残っており
その上
食事が美味しく
食事が美味しいことが
住民たちに人生を楽しむ気風を植え付けてきた事を
改めて思い起こす次第です。