今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の中華街

 

パリの南

13区というところに

「チャイナ・タウン」があります。

 

1960年台の終わりドゴール政権の末期に

パリ再開発の一環で

30階建てくらいの(パリでは異常な)高層住宅を建てて

若い世代の中間層に住んでもらって

と考えていたらしいのですが

南ヴェトナム陥落前後から

オートピープルが大量に出現し

欧州各国も積極的に受け入れた際

フランスはその再開発地区を提供したのでした。

 

以来今日まで

中国系ヴェトナム人華僑が

ありとあらゆる業種で中華街を経営しています。

 

特に手っ取り早いのがレストランというわけで

日本でおなじみの広東風や北京風とは違う

ベトナム中華の店が軒を連ねています。

 

 

その一角に欧州最大の中華スーパーがあって

中国南越泰カンボジアと日韓の食材が

それこそ大量に揃っていて

どうしても必要なものがあったので調達しに行って

その足で

3年ぶりくらいに『鴨そば』を食べて来ました。

 

もうずいぶん長い間外食はごぶさただった。

 

 

「鴨そば」というのは筆者の勝手な命名なのですが

合鴨を水飴やはちみつを塗りたくりながらローストした

要するに「北京ダッグ」をぶつ切りにしたものが入ってる

細麺の玉子麺を使った南越そばで

こちらでは『照り焼きロースト鴨のスープ麺』と

呼ばれています。

 

 

スープは干しエビと鶏の透明なスープで

麺は鹹水をギンギンに使った硬い細めの玉子麺を

アル・デンテに茹で

レタスが入っており

刻んだコリアンダーがたっぷり。

 

これにトッピンギ用に出てくる生のもやしを入れ込み

(食べる頃には温まった生の常態でオツなんです)

レモンを絞って

チリー・ソースを溶かし込んでいただくのですが

その美味いことと言ったら....ジュルッ

 

鴨のロースストは

皮を噛むと甘い汁がジュワッと口の中に広がって

至福の一瞬となります。

 

お肉の部分はたっぷり有るけれど

味気ないので皮だけで良いのですが

そうもいかないのでちゃんといただきます。

 

もう35年位通ってる店で

昔は丼がもっと大きかった(汗

 

歩く布袋様みたいなご亭主がホールを仕切って

上品な女将さんがキャッシャーを管理していましたが

今日行ってみたら

すっかり代替わりして

痩せ目の布袋様みたいな後姿の

おそらく息子さんが仕切っていました。

 

 

コロナのせいで

界隈の店も違う店に変わっていたりしましたが

ここはしっかり同じ味で頑張っていました。

 

このお蕎麦は9,50ユーロ

パリの外食ではチョー安い。

 

不味いラーメン屋さんの醤油ラーメンと同じくらい

ちょっとしたラーメンは15ユーロくらいするので

この「鴨そば」は強い味方です。