今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の百花繚蘭

f:id:kishinohakuba:20220311144247j:plain

 

以前書きましたが

うちの近くは

特にお花屋さんが多いいのです。

 

三ヶ月前はモミの木と柊だったり

二ヶ月前はミモザだったり

一ヶ月前はバラだったり

という様に

来るべき「社会の傾向」を告げるかの様に

店頭を飾る花が変わってゆきますが

今日

なぜか

やたらに「蘭」が目立ちました。

 

f:id:kishinohakuba:20220311144231j:plain

 

あるお店は

店内の片側の壁全体が

蘭に埋め尽くされていました。

 

f:id:kishinohakuba:20220311144240j:plain

 

この写真のお店もそうですが

やっぱり買ってもらいやすい値段のためか

白の蘭が圧倒的に多いです。

 

ここんちは

一鉢15ユーロとなってました。

 

f:id:kishinohakuba:20220311144241j:plain

 

ずっと以前に

まだ普通の花屋では

蘭はそう頻繁には売られていなかった頃

蘭の専門チェーンがありました。

 

趣味の良い陶器の鉢に入って

50〜70ユーロほどだった記憶がありますが

 

当時の物価から言って結構高いものでした。

 

その代わり

色柄も姿形も

もっと豊富だったような記憶があります。

 

f:id:kishinohakuba:20220311135134j:plain



でも

純白の蘭も悪くないですね。

 

時折

「花より団子だ」という声も

どこからか聞こえてきますが(笑

 

おそらく

お花を贈られて喜べるのは

げっぷが出るほどお団子を食べた後

なのかも。

 

衣食住と言いますが

雨露をしのぐ屋根と

寒さをしのげる衣と

お腹を満たす水と食料があってこその

蝶や花

なのかもしれません。

 

f:id:kishinohakuba:20220311144523j:plain

 

 

今まさに

ウクライナの人たちの

悲しみや困難を目の当たりに見せつけられて

心の中が修羅場を迎えている時だ方こそ

4軒ほどの花屋の店頭を見て

こんなことを思ってしまったのでしょうか。

 

腹が減っては花どころではないが

花がなくては

空腹を満たすだけでは心は完全には満たされない。

 

人間には

両方が必要なのだと改めて思ったのでした。