日本の「日常的な」食文化が
フランスを含めて欧州に深く根付き始めている今日では
日々
新たな発見があります。
思えば随分昔
パリに来た頃5〜6件あった和食屋さん以外
フランスの社会に和食は全く
根付いておらず
その後
中国人がやる「焼き鳥レストラン」が
手軽に食事ができることで「日本食」という選択肢が
フランス人の間で広まって入ったものの
あくまで形だけの焼き鳥とサーモンを切っただけの刺身
でしかない時代がかなり続いた。
その後高級な懐石料理の店が流行るようになり
本物の寿司屋にも常連がつく様になり
そして今や
「カニカマ」が日本のものと知らない人も居る程。
スーパーで「折り詰めの寿司」が普通に売られ
絶対麺類は無理だろうと思っていた
ラーメン屋に行列ができる今日この頃となった。
そして今日は
「おにぎり屋」を見つけてしまって
ご紹介するに至ったのです。
通りの反対側から見ても
店内にはお客がいて
係の女性が「握って」いるのが
見て取れる。
白米をしっかり計量して
握る様子が凄いと思った。
かなりの和食好きと思えるフランス人ですら
ご飯には醤油をかける人がまだ見られるように
「白いご飯」の美味しさと
それを握って少しの具を入れただけの
「おにぎり」が商品になるとは
思ってもみなかった。
「天むす」3,40ユーロ
「高菜漬け(からし菜の葉と書いてある)」2,80ユーロ
「ゆかり」2,50ユーロ
『1ユーロ足せば弁当にできます』とあるので
折と箸の料金なのだろうか。。
さらにもう一軒。
こちらは開店前の時間だったようですが
スランス人が発音しやすいように
「Mussubï」と書いてある。
仏語では
母音に挟まれた「S」はZの音になるので
MUSUBI と書くと「ムズビ」と止めれてしまうのです。
ちなみに
「盆栽」は
誰かが気をきかせず「BONSAI」と綴っていたのでしょう
フランス絵は「ボンザイ」と言います。
(ONで一音の鼻母音)
隙間から覗いたら
だるまのコレクションが並んでいました。
上京したての若い頃
夜中に友人に歌舞伎町の「おにぎり屋」に連れて行かれ
そんなものが商売になることに驚き
「葉唐辛子」「山ゴボウ」「山椒の実」
の美味さに感動したことを
思い出してしまいました。