今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の眼福

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『ジャックマール・アンドレ美術館』で

9月半ばから始まっている

「ボッティチェルリ特別展」

が1月24日迄なので

2度目になるが

もう一回行ってきました。

 

やっぱり

ルネッサンスの巨匠の作品は素晴らしい。

 

今日はほぼコメント抜きで

100点あまりの展示の中から

おすそ分け。

 

冒頭は1460年から65年頃にかけての

「聖母子像」

 

美しくも素朴なマリア様。

 

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これも同じ頃の作品で

「天使に支えられたイエスと聖母」

 

美しくて可愛いマリア様。

 

この頃は

まだ

どのマリアも顔が違う。

 

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1470年頃の「聖母子像」

 

ここに来て

ボッティチェルリ独特の首のかしげ方になってきた。

 

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1485年製作『ラ・ベッラ・シモネッタ』

 

今回の展示作品の中の

おそらく目玉だと思います。

 

美しい。

 

とにかく

素晴らしい。

 

そして

この頃から女性の顔つきが定まった形になってくる。

 

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「ヴィーナス」

1485年から90年頃にかけて。

 

例の「ヴィーナスの誕生」の

パーツですが

2mを超える大作です。

 

すでに

ボッティチェルリの

「様式美」が完成に近づいています。

 

やや不自然な角度の

首の傾け方とか

はるかに8頭身を超える小顔とか。

 

一番人だかりが多かった。

 

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「聖母子と聖ヨハネ」

1500年から1505年頃にかけて。

 

本名サンドロ・ディ・マリアーノ・ディ・ヴァンニ・フィリペッピ

愛称『サンドロ・ボッティチェルリ』は

1445年にフレンツェで生を受け

1510年同じ町で亡くなったので晩年の作品です。

 

すでに完全に「様式美」の確立した作品と言えます。

 

あえて言えば

歌舞伎や能のように

お約束の形を理解して鑑賞するのが

特徴です。

 

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「セザンヌ」の近代絵画も好きですし

完全なる抽象絵画の「ニコラ・ド・スタール」も

大好きですが

やはり

ルネッサンスの作品は

深みも

厚みも

熱量も

技術も

圧倒的に違います。

 

寒さも吹っ飛んだ。