今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の主張

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廃業してテナントがいなくなった空き商店のウインドーに

なにやら

ポスターがベタベタ

貼ってあるではありませんか。

 

いや

別にこういう光景自体は

不思議でもなんでもないんですけど

その見てくれがなんとも

不思議おかしいくて。

 

妙な顔つきの猫が

きっちりスーツ着てネクタイ締めて。

 

ただそれだけで写真に撮って

帰ってから整理してて

やっと気がついた。

 

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「2022年 フランスの猫はZIGGYに投票する」

とある。

 

来年2022年は大統領選挙なんですよ。

 

マスコミ界隈ではすでに各党の候補者の決定や

仲間割れやらが

とり立たされ始めてます。

 

それでこの猫ちゃん

『労働時間をより少なく

より多く食べるために』

とある。

 

これ

選挙ポスターをもじったんですね。

 

公約を謳ってあるんですよ

実に。

 

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こちらのネこー補さんは

「政権交代を 今こそ」

じゃなくて

「食料の変更は 今こそ」

だってw

 

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「フランスを我らの手に」

じゃ無くて

『フランスを 毛(もふもふ)の元に』

大笑いです。

 

そして次の候補者に至っては...

 

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「Yes We Can 」じゃなくて

『YES WE CAT』

だって

君はマルコムXか

オバマかww

 

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そして

メーカーさんのポスターに

『LE POUVOIR AUX CHATS』

とあります。

 

実はここ四半世紀以上

社会的標語として

「LE POUVOIR D'ACHATS」

(プヴォワール・ダシャ)

という言葉が政治家も国民も頻繁に口にします。

 

「購買力」という意味で

物価上昇率と賃金の上昇率の差のことなんです。

 

これをプラスにすることが

国民の票を求める政党と

労働組合と

国民との間での

根本的思想なのです。

 

それの

語呂合わせ。

 

直訳してしまえば

「猫に権力を」となるんですが

何にせよ

時宜に即した

見事な宣伝でありました。

 

「カリカリ」も「パテ」も有って

「健全で」「(時流に)即した」

だそうです。

 

やるじゃん。