パリのど真ん中を南北に分けて
東から西へ
セーヌが流れています。
まあ真っ直ぐではなく
楕円形のパリの南東から入ってきて
真ん中あたりまで登ってきた後
南西へ下ってパリを出て行くので
「への字」の書き順が逆になったみたいに流れています。
川岸は
ほぼ道路なんですが
5〜6mほど下に
水際に側路がありまして
遊歩道兼船の停泊場になっているのです。
パリの
入り口と出口の辺りは
砂利運搬船の荷下し場や
河川輸送の港にもなっていて
街中は各種遊覧船の発着場やら船上カフェやらも
多くあるんですが
やはり
多いのは「水上生活者」の住居船。
パリ市港湾局が管理していて
電気や水道もつながり
住所が割り振られているんですよ。
それで
上の写真の船は「ノヴァ号」というらしく
ちゃんと
郵便受けが完備していました。
この辺りの何隻かの船の郵便受けが
まとめてここにある。
一番右上のボックスに「NOVA」とあるのが
見えますよね。
まあ
当然といえば当然必要です
日常生活に住所も郵便の受け取りも必要ですから。
船同士でロープを舫いあって
お隣さんとは仲良しなんでしょう。
それぞれの船の内部が
一般の住居みたいに改造されているらしいのは
たまに窓から覗いてわかるんですけれど
あまりジロジロと覗くわけにもいかないので
よくわからない神秘の世界です。
めったに係留地を離れないようですが
気が向けば家ごと旅行できるわけで
波止場のないところに上陸したり
誰かを助けたり
多様な目的で使う小型ボートを
どの船も持っているんですが
このぶら下げ方はかわいい笑
これからの季節
暖房の燃料費がかさむだろうなあと
下衆の勘繰りをしてしまう昨今のお天気模様です。