今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の回顧

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これも修羅場中の出来事でしたが

凱旋門が

包まれました。

 

前から工事中ではあったけれど

いつの間にか

包まれてました。

 

現代環境芸術家「クリスト」

の構想の実現でした。

 

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昨年5月末に亡くなった「Christo」は

ブルガリア出身のパフォーマーで

ベルリンの「旧帝国議会議事堂」をすっぽり布で包んだり

イタリアの湖の小島まで岸辺から浮橋でつないだり

その土地のランドマークを使って

世界中の耳目を集めてきた人だった。

 

近くで見ると

銀色のポリウレタン生地(リサイクル繊維)を

赤いロープでまとめてある。

 

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思い出した。

 

1985年に

彼はパリのポン=ヌフを包んだんだった。

 

その時は私も何が何やらワケワカメ状態で

注目を浴びることも芸術だよね...

としか思わなかった。

 

その際彼は

「次にパリで作品作るなら凱旋門を」と

構想していたらしい。

 

その後世界中で壮大な環境アートに取り組み

亡くなった1年半後に

共同で活動してきた奥様ジャンヌ=クロードさんと

甥っ子さんが

意思を実現したのだそう。

 

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写真は1985年撮影

 

彼の作品は

世界中で高評価を受けてきたものの

4日間から1週間しか

保存は許可されない儚いもの。

 

今回の制作費1400万ユーロ(18億円)は

『クリスト財団』が負担したそうです。

 

壮大な儚さ。

人生も儚い...?

 

儚いからこそ価値があるんですよね。