今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日のパリの空の下に降臨したのは...

 

しずちゃん.....

かと思った。

 

場所はシャンゼリゼ

良くも悪くも評判になる

例のブランドの旗艦店舗ビルのテッペン。

 

 

このブランドだということは

しょっちゅうポラボで商品出してる

あの

日本人のデザイナーに違いない。

 

 

それにしても...

いつもの水玉模様らしきポツポツが

ビルの壁面を覆い尽くしている。

 

それなのに

それだけでは飽き足らず

ご本人まで現れるとは....

 

 

なんとも愛おしそうに

水玉とビルとを

恍惚の表情で愛でているお姿の

おぞましいこと。

 

これが

シャンゼリゼの一角に

空から降ってきているのを見せられる方は

おぞましく

堪ったものではない。

 

せめて

しずちゃん

だった方が良かった。

 

 

それにしても

正面玄関の横には

ずらっと行列が並ぶいつもの光景も

やっぱり

異様な世界だとしか思えなくなってしまうのです。

 

そしてさらに驚いたことには...

 

 

なんと

もう一軒の店舗ができていた。

 

いったいいつの間に!?

 

モンテーニュ大通りの店と並んで

この界隈だけで

3店舗目。

 

女神の降臨した旗艦店に比べれば

地上階と二階と

2フロアーしかないようだが

MHLVグループは

どこまで膨張すれば気が済むのだろうか。

 

いろんな意味で

非常に衝撃を受けた日曜の午後の散歩でした。

 

 

今日の髭爺

 

こんなクラッシック・バイクが展示されていて

目が釘付けになりました。

 

なんだろう...

悩んだ末に

戦後間もないDKWだと気がついた。

 

これ

現在のAUDIの前身である「AUTO UNION アウトウニオン」

の二輪部門「モトーレンワーケ」が

1950年台後半に作ったモデルだ。

 

いいな

とてもそそられますです!

 

しかも

ハーレーなんかじゃないところが

にくい。

 

中を覗いたら。。

 

 

理髪店でした。

 

仏語講座を開講しますと

髪飾りや髷げや

髪型などは「COIFFE コワフ」で

髪床をCOIFFURE コワフュールといい

理髪師をCOIFFEUR コワファーといいます。

 

鼻髭を「MOUSTACHE ムスタッシュ」

それ以外の頬髭や顎髭を「BARBE バーブ」と言い

髭床と髭剃り師を「BARBIER バービエ」と言います。

 

だいたい

名詞に「...ier」か「...eur」をつけると

それを職業とする人の意味になります。

 

「BARBU バービュ」は

「髭を生やした」という形容詞で

「髭男」という意味にもなる。

 

ちびまる子ちゃんの

花輪家の執事「ヒゲ爺」も「バルビュ」と呼べます。

 

そしてこの店の店名は「BARBITIER バービティエ」で

「バービエ」ではなく

語呂合わせで「髭ぼうぼう屋」とでも

訳すか。。

 

 

店内の壁は

パンクな男性のポスターと

ジャズマンたちの写真が貼られています。

 

50年代末のバイクと共にファンキーでパンキーな

シクスティーズな感じ。

 

 

店内からウインドーを見ても

とても理髪店には見えない...

事はない。

 

結構クラッシックな洗髪台と合間って

しっかり

素敵な床屋さんです。

 

 

カットとシャンプーとセットと合わせて30ユーロ

以外と安いのですよ。

 

しかし。

 

「髭のカット」が30ユーロは

さすがというか

専門家の自負というか。

 

「伝統的な髭剃り(1時間のリラックスタイム)」

とあって

60ユーロ。

 

1時間のリラックスって

なんかそそられる。

 

 

今回も

「個性ある理髪店」シリーズを

お届けしました。

 

ではでは

また次回にお会いいたしましょう。

 

 

今日の氾濫

 

今や

たった一つ

「SOLDES ソルド」という言葉が

フランス全土に溢れています。

 

英語で言うと

セール

日本語で言うと

バーゲンセール。

 

商店のあるところ

必ず

ソルドの張り紙あり。

 

 

つまり

現在のフランスは

バーゲンセールが絶賛開催中なのです。

 

 

「SOLDES D'HIVER」

とあるのは

「冬のバーゲン」と言うこと。

 

実はフランスでは

小売り店法かなんかで「定価販売」が決められていて

勝手に値引きしてはいけないのです。

 

年に二回

夏と冬にそれぞれ4週間

政府が決めた日時でしか「ソルド」はできない

建前なのです。

 

今年は

1月11日から2月7日まで。

 

 

「JUSQU'À -50%」とありますが

50%までの割引

ということで

商品によって

20%

30%

40%

50%

などと値札に明記してあります。

 

 

「TOUT À -◯◯% (全商品◯◯%引き)」

などというお店もあり

例えばこの商店では

店内の全ての商品が

40%か50%引きというわけです。

 

 

あるいはこの写真みたいに

「*SUR UNE SELECTION D'ARTICLES」

(印がついた選別された商品)が

値引き

みたいな商店もあります。

 

 

ウインドーにソルドと書かず

一部商品の値段を貼り出して

店内ディスプレーは

通常とは違う「バーゲン・ヴァージョン」に模様替え

みたいなお店もあります。

 

 

中には

このビーチウエアーのお店のように

やたらにベタベタ値札を張り出した店まで出現する有様。

 

 

このランジェリー店では

「最高40パー引き」の表示の下に別の紙を張り出して

「さらに10%」と書き足してあったりも。

 

デパートなどでは

2週間目に入ると

これまでの20%の値札に「さらに30%」などの

新しい値札を付け足したり

最後の1週間になると

それからさらに10%引きなんてことも起こって

とにかく

「売り切ってしまいたい」わけですね。

 

 

この絨毯屋さんはなんと70%引き。

 

いつ売れるかわからない膨大な在庫を抱える商売なので

普段の売値はかなり高く設定してあるはず

なので

成り立つのでしょうか。

 

 

仏語での「ソルド」の他に

英語の「セール」

伊語の「サルディ」

西語の「レバーハス」

独語の「サルデン」

中語の「大減売」

なども書き連ねた表示を出す店も結構あります。

 

 

ところで

年に2回しかソルドをやってはいけないという表現を

巧みに解釈して

「プロモーション」

「VENTE PRIVEE プライヴェート販売」

「3J 三日間(の特別販売期間)」

などいろいろな呼び方で

年に何回も

安売りは行われているのです!

 

 

今日のコーヒー屋さん

 

極めて個人的な嗜好の話で恐縮ですが

パリで一番好きなカフェを

ご紹介しましょう。

 

 

コロナ禍に改装工事をして

広く

綺麗になりましたが

私の好きだった「古色蒼然」としたて店内の雰囲気は

幸いな事に変わっていません。

 

二階の席に登る階段も

以前のまま。

 

そして

テーブルと椅子が大切なんです。

 

 

テーブルは木製で傷だらけな様子が

冒頭の写真ではっきり見えます。

 

狭い店内のために小さなテーブルですが

飲み物以外の注文でスペースが必要な時のために

両端を伸ばせるようにできてます。

 

両端を下から上に向かって外向きの方向に回すと

10cmくらい広くなる様子が

この片側だけ広げた

この写真のテーブルを見ていただくとわかります。

 

このテーブルが大好きなのです(笑

 

さらに椅子ときたら

「気をつけ」の姿勢でしか座ってはならない

とでも言ってるような直立不動の意匠で

しかも革張りですよ。

 

 

お客様達も

賑やかな若者達はいませんで

みなさん

静かに歓談してるか

読書か

パソコンで作業中なんです。

 

 

最初に「カフェ」と書きましたが

正しくは

「コーヒー屋さん」で

豆の販売も多いのです。

 

改装前は今の半分の大きさしかなく

客席の横に

コーフィー豆を入れた引き出しや

麻袋がぎっしりあって

押し合いへし合いで買い物してましたが

改装後

倍の広さになって

豆の売り場が半ば独立しました。

 

 

蓋がガラスの

豆を入れる引き出しがわかりますか?

 

 

通りから覗くと

麻袋はウインドー際に並べてあって

ガラス張りの蓋で中身が見える

豆を入れた引き出しも

昔のまま使われているのが見えます。

 

 

コーヒーだけではなく

紅茶の品揃えも充分。

 

ここ2年半

コロナの影響で茶畑での作業ができず

特にダージリンなど

なかなか入荷しないのだとか。

 

 

そして

名物の「Fruits confitrs フルーツ・コンフィ」も

健在です。

 

店内でコーフィーや紅茶を飲みながら食べることも

もちろんできますし

これだけ買いに来るお客も多い。

 

 

当然

自家製のパティスリーもあります。

 

種類は多くないものの

手作り感いっぱいの素朴な美味しさで

この銀のトレーで席まで持ってきて選ばせてくれるのも

嬉しい限り。

 

コロナのせいで

密かに気に入っていたレストランなどが

何件もやめてしまった悲しい例がある中

このコーヒー屋さんが健在なのは

嬉しい限りです。

 

 

向かって左半分は

改装で拡張された部分で

その中がコーヒー豆と紅茶の販売スペースです。

 

1888年創業のこのお店

店名は『ヴェルレ』と言います。

 

 

 

今日の奇妙で愉快な人

 

奇人発見。

 

場所は高速郊外電車『RER』のC線の

『オルセー』駅のホーム。

 

プラットホームに自転車を伴って現れた一人の青年

なんと

バックパックに

太いマウンテンバイクのタイヤを2本ぶら下げて

ぶよんぶよん

とう揺すりながら歩いてきたのです!

 

 

自転車もろとも電車に乗る人は

当地では決して珍しい事でもなく

勿論普通にメトロはさすがにいませんが

国鉄の車輌を使うRER線には

時々見られる光景なのです.....

が。

 

タイヤ帯同というのは

さすがに

初めて見た。

 

 

しかもしかも

2本も。

 

それも

2本同時に結んで背中のリュックにぶら下げる

という奇行w

 

それが

彼の歩みとともに

バッコンバッコン音を立ててぶよんぶよんと揺れながら

自転車を片手で押して

駅のホームを歩く人間の姿を

想像してみてください。

 

これが

笑わずにいらりょうか。。。

 

 

ちょうど電車がやってきて

彼は

「どの車両に乗ろうか」

という感じに一瞬迷って

ウロウロ前後に行ったり来たりしたのちに

ちゃんと乗り込んで

出発して行きました。

 

めでたしめでたし。

 

 

今日の水売り場が美しい件

Eau de Souce de la montagne "LA SASSE"

ちょくちょくこのブログに登場している

隣の「食品専門スーパー」は

気の利いたものをたくさん売っていて

それぞれに

販売用展示棚が美しいのです。

 

その中で

今日はミネラル・ウォーターの棚の様子を

ご紹介してみましょう。

 

冒頭は

アルプス山中のスキー・リゾートとして名高い

「メジェーヴ」近郊のお水

『ラ・サース』

 

標高1740mから採集されるお水は

最も高い位置のものとして名高い。

 

すりガラスのボトルがとても素敵です。

 

「Eau de Source オー・ド・スゥス」とは

一般的に言う「Eau minerale オー・ミネラル」より

浅い地下水源の天然水を言います。

 

Artesian Spring Water ELSENHAM

次はロンドン郊外

「ハートフォード伯爵領エルセナム」

の石灰層の一番深いところの天然炭酸水で

四角いボトル。

 

Artesian water は

掘抜井戸から組む

あるいは自噴水で

地下数100mの「ミネラル・ウォーター」より

かなり浅い地下水。

Eau de Nuage, Isles Canarias "BREEZE"

今度は

大西洋沖のスペイン領『カナリア諸島」の

1165mとかなり標高の高いところのお水で

「雲の水」と愛称で呼ばれる

『ブリーズ』。

 

Eau minerale naturelle "PLANCOËT"

ブルターニュのミネラル・ウォーター

『プランコゥエット』はそのミネラル分の優秀さから

赤ちゃんの粉ミルクを溶くための水

として推奨されています。

 

左 "SOLAN DE CABRAS"  右 "SOLE" 

左の2本は

スペインでもっとも名高いミネラル・ウォーター

『ソラン・デ・カブラス』

は青いレトロな円筒形のボトル入りで

飾っておくにも最適の美しさ。

 

右の2本は

イタリアはボンバルディアのヌヴォレント村の

『ソーレ』に

炭酸を吹き込んだ調整炭酸水で

すそ広がりの円筒形の瓶が美形。

 

Agua de Mundo "FONT D'OR"

Agua de Mundo (世界の水)と呼ばれる

ピレネー山脈スペイン側の

標高1000mの水『フォン・ドール』。

 

丸肩でややすそ広がりの

女性のタイトなワンピースのようなシルエット。

 

"EVIAN BALMAIN"

「ピエール・バルマン」とコラボの

スペシャル・ボトル入りエヴィアン。

 

Agua "NUMEN"

スペイン中央部「トレド山地」の

歴史と神秘性を併せ持ったミネラル・ウォーター

『ヌーメン』。

 

縦の細い円柱状の切り込みを持つボトルが

とても良い感じ。

 

キリがないのでここまでにしますが

パリの水売り場は

美しい

でしょ。

 

 

今日の早朝

 

1月8日日曜日の今日

故あって

朝早く外に出ました。

 

早く

と言っても8時なんですが

まだ外はほぼ真っ暗です。

 

唯一明るく照明が漏れていたのが

パン屋さんでした。

 

パリでは昔から

朝ごはんのパンをその日の朝に買いに行く人たちが

今でも多いのです。

 

バゲットは一晩経てば固くなるし

クロワッサンはしんなりしてしまいますから。

 

セーヌまで出たら。。

 

 

エッフェル塔がまさに夜明け前。

 

東の方向が

うっすらと明るくなり始めています。

 

実は

パリの緯度は樺太の真ん中あたり。

 

ずいぶん北にあるので

冬は日が短く

夏は日が長い

割合が日本よりずっと大きいのです。

 

 

この時点で8時15分ほど。

 

緯度の話に戻ると

南仏地中海岸のニースで

やっと網走あたり。

 

東京は

なんと地中海を過ぎて

北アフリカは「サハラ砂漠」にかかるあたりなのですから

驚く。

 

ふと空に目をやると

白い大きな満月が天に掛かっていました。

 

そういえば

昨夜は「スーパームーン」とか日本で言ってたような。

 

 

空が徐々に明るくなってきています。

 

レンズが大したものではないので

暁があまり大きく写らないのが

ちと残念。

 

 

二階建ての橋『ビィル・アケム橋』の上段を

メトロが走って通り過ぎて行きました。

 

 

それほど地球の北のほうにあるヨーロッパですが

フランスは実は暖かい国なのです。

 

西の大西洋岸は

まさに「メキシコ暖流」がぶつかってきて

フランス中央部を流れるフランス一の大河『ロワール』が

回廊のような役割で

暖気が国の真ん中まで忍び込んで来てくれます。

 

南の地中海は浅い海で

アフリカの熱気を溜め込んでくれていて

フランスは一年中足にカイロをくっつけているみたいな

恵まれた環境ですので

パリの気候は一年を通じて東京ほぼ同じ。

 

 

8時20分あたりで

結構明るくなりました。

 

でも

元日の日の出の時刻が8時44分だったので

現在おそらく8時36分くらいだと思います。

 

明け方降ったらしい雨上がりで

清々しい夜明けでした。

 

 

今日の不審者

 

小さくて

キッチュで

ごちゃごちゃしたペットサロンがりました。

 

遠目には

一体なんのお店だか判断に苦しむ外観。

 

この

雑然としてゴミ屋敷みたいなサロンは

日本では考えられない事でしょう

 

 

覗いてみたら

ありとあらゆる

なんだか不明の品々に囲まれて

一人のトリマーが

チワワの爪の手入れをやってる最中です。

 

いかにも

「職人さん」の工房然とした雰囲気に

魅了されてしまいました。

 

話に聞く日本のペットサロンの

下手すると人間のためのヘアーサロンより

豪華な雰囲気など

みじんも感じさせない作業場感に

職人さんとしてのトリマーの

腕の良さというか

プロフェッショナルな気難しさまで

感じてしまうのであります。

 

なんだか

ペットのトリマーの仕事場というより

「靴修理」の店

みたいですよね。

 

 

爪を切ってもらっていたチワワくんが

目の前にカメラを構えた人間が出現したのに気がついて

吠え始めました。

 

カメラを構える姿に

危険を感じたのでしょう

急に落ち着かなくなったチワワですが

トリマーさんは周囲の雑音には一切邪魔されることなく

ひたすらチワワの爪を切っていました。

 

 

チワワの方は

危険を感じて吠え続け

動くので

ピントはズレズレ。

 

そんなことには一切気づかない職人さんは

粛々と作業を続けて

手を休めることはありませんでした。

 

やっぱりプロですね。

 

チワワくんにとっては

いきなりレンズを向けられて

怖かったんだと思います。

 

ただでさえ爪切りが嫌いなチワワくん

き止む気配もなく

トリマーさんも

そんなチワワの騒ぎに窓わされることもなく

はだんだん綺麗になっていってるんでしょうが

チワワにとってはえらい迷惑な話です。

 

邪魔してごめんね...

 

 

 

 

今日の板っきれ

 

チョコレートのお話。

 

フランス語で「板チョコ」は

Tablette de chocolat(タブレット)と言います。

 

そして

タブレットは一般的に

板・上板・棚板・列車や航空機の(折りたたみ)テーブル

錠剤

などを指す言葉で

パソコンとスマホの中間みたいなアレも

フランス語ではタブレット。

 

ところで

日本でチョコレート製品を作って販売する

チョコレート屋さんはあまり聞かない様ですが

当地では

自分でカカオ豆から粉に引いて

チョコの素材を作り

いろいろな工夫をして一粒ずつのチョコレートを

作りだして

自分の店で販売するというのが

「ショコラティエ(チョコレート職人)の商売なのです。

 

商店街によく見かけます。

 

 

そして

薄く平らに伸ばしたタブレットを

お客の好みの大きさに切って(割って)

量り売りする

という事も普通でした。

 

このような

文字通り「チョコレートの板」を

無造作に積み重ねてある光景は

ショコラティエの店内に普通に見られたものでした。

 

そんな「乱暴な」板の販売は

最近はかなり珍らしくなってしまって

今や木箱に上品に納められ木製のハンマーを添えて

商品となっています。

 

 

以前

初めてこのようなチョコレートの商品を見たときは

かなり驚きました。

 

「わ。板で売ってる!」

 

というより

「板チョコ」の原点ですよね

これ。

 

 

なぜか

表面にナッツをあしらったものが

大半を占めています。

 

ただのミルクチョコやブラックチョコの「板」だと

逆に商品価値が無いのかもしれません。

 

 

想像してみてください。

 

子供たちが息を凝らして見守る中で

お父さん(お母さんでももちろん構いません)が

板にハンマーを打ち下ろして

破る光景を。

 

きっと

子供たちから歓声が上がるに違いありません。

 

あとは

ドレミファで大きさがまちまちの破片を

どの子が一番大きいのをもらえるかで

きっと

一悶着起こるのかもしれませんね。

 

 

最後の写真は

かの大シェフ『アラン・デュカス』の経営する

チョコレート部門のお店のタブレットなんですが

ハンマーは添えられていませんでした。

 

もしかしたら

別になってて

ついてくるのかも。

 

何れにしても

チョコレートを開封するのは

特別な瞬間ですよね

洋の東西を問わず

老若男女も問わず。

 

ガナッシュや

プラリネの小粒もいいけれど

豪快に板を割る

というのも

捨て難いと思う私なのであります。

 

 

今日の個性と洗練

 

とっても個性的なお店に遭遇しました。

 

きっかけは

先月も同じようなことを書いた

道端の

アイスのでかい看板。

 

先月の記事で話題にしたアイス屋さんの看板は

伝統的デザインというか

はっきり言って

ダサいものでした。

 

お店も

古典的というか

古臭く何の変哲も無い典型的なアイス屋さんでした。

 

今日出っくわしたお店は

とっても洗練されてるんです

店舗デザインが。

 

 

例によって

間口がこじんまりとした

小さな店舗ですが

両端にコーンアイスが立ってます。

 

そのアイスの看板がまず

かっこええ。

 

 

中央の入り口の両側に7〜80cmほどのスペースが有って

二列縦隊でアイスがぶら下がってます。

 

なかなか素敵なデザインです、

 

 

店内の左の壁は

板チョコがびっしりと

まるで書店の棚に並ぶ書籍のように

展示されてる。

 

反対の右側は。。

 

 

ボンボンがたくさん。

 

ちっちゃな子供には

親としては見せたくない光景が広がっています。

 

改めて正面から店内を見ると。。

 

 

 

シンプル・アンド・ユニーク

の見本の様な

実に個性的で

とっても上品に洗練されて

かつシンプルな佇まいのお店が

真冬に

戸口を開け放して

アイスを販売しておりました。

 

小さなお店ながら

やっつけ仕事の造作ではなく

お金も時間もかけて作り込んだ店舗デザインが

好感を呼びます。

 

 

店内のまん真ん中に島のように展示台があって

チョコの詰め合わせのボックスも積んであります。

 

 

正面奥が販売カウンターで

しっかり「アイス」の販売が行われています。

 

 

いましも

コーンのワンボールを買ったおじさんが

お店を出ると同時にかぶりついて

幸せそうな表情で

自分が看板になってしまっておりました。

 

ちなみに今は冬

1月5日であります。

 

 

今日のパリの色

 

久しぶりに

(1ヶ月ぶり位か?)

ルーブルをセーヌ越しにみましたら

長らく行われていた一部の修復工事が

やっと終わったと見えて

その部分の外壁の覆いのカバーがとり去られていました。

 

近年文化財の修復に企業メッセが行われ

その企業の宣伝が外壁カバーに大きく描かれるのですが

なんともふさわしくないんです。

 

某有名ファッションブランドのバッグとか

別の某有名ファッションメーカーの香水瓶とか

パリの建物を覆う絵面として

少しもふさわしくないと思っていました。

 

ましてや一番多いのが

某国家電メーカーのスマホとか。。。

 

大きなそんな絵柄無いパリの歴史的建造物は

美しい。

 

 

冒頭の写真を撮った橋のたもとから

100mほど下流の方向へ進んで

その橋の姿を入れて再度ルーブルの方向を見たら

セーヌの遊覧船が潜り抜けようとしていました。

 

 

そして

改めて気付きました。

 

霧雨が降ったり止んだりの

不安定なうっとうしいお天気だったのですが

「パリの色」が

いつもの冬の光景以上に「モノトーン」だということに。

 

デジタルの時代の写真の雰囲気と違う

独特のトーンに写っています。

 


と思ったら...

 

ルーブル宮の延長にあるチュイルリー公園に

夏冬の休みの期間に出る移動遊園地の

東の外れの観覧車が

まったく場違いにピンク色を放って

ゆっくりと回っていました。

 

おお

なんという光景だ!

 

 

さらによく見ると

同じ公園の西の外れの方で

高いクレーンの先端にシートをくっつけて

ぐるぐる回る遊具も

赤青白と

三色の光を点滅させながらえらい勢いで回っていました。

 

こちらも

なんて光景だ!

 



まったく葉っぱをなくした樹々のせいでスケスケになったて

チュイルリー公園の向こう側に見えるの建物の屋根の線の上方で

一定の高さから一直線に黒雲が覆い尽くしていました。

 

そんな空の下

セーヌをゆっくりと下る遊覧船も

シュールです。

 

完全なモノトーンでは無いのにそう見える

寒い

霧雨の降る冬のパリ。

 

不思議な

無彩色の冬のパリの光景でした。

 

 

今日のパリの異界

 

年が明けて

三が日の3日目

ベルヴィルという町内に行ってきました。

 

ここは

パリ市内に2箇所ある「チャイナタウン」の一つですが

エディット・ピアフが生まれたりした

古き良き時代のもともとパリの下町でした。

 

第二次大戦後

植民地から独立したアルジェリアから

物価の安いこの辺りに移民たちが多く棲みつき

その後中国人に取って代わられて

中華街のようになっていったのです。

 

パリの南の

ショワジーという町内にも

もう1箇所

ヴェトナム戦争終結前後に脱出したボートピープルを

多く受け入れたフランスが

ちょうど再開発中で

中高層の住宅ビルをたくさん建設していたこともあって

その町内に受け入れて

中華街がもう一つできたのです。

 

そのショワジーには時々行くのですが

ここベルヴィルは

何年かに一回くるかどうか。

 

朝市が立っていた「ベルヴィル大通り」の

一角に

六角堂の形にキオスクができていて

たまげた。

 

今回の目的は

中国漢方薬剤師のお店を探すこと。

 

 

ありましたよ。

 

実は近年よく足がつるのですが

最近JSTVという日本のテレビを流す衛生チャンネルで

 漢方薬の番組を見て

『芍薬甘草湯』

という薬が効くと言ってましてね。

 

 

小さなお店で

中にはおやじさんが一人。

 

恐る恐る聞いてみました

幸い薬の名前は「漢字」なので

それを見せて。

 

少し考えて

「30分くらい待てれば調合できるよ」

と言われました。

 

 

狭い店内の三方の壁は

漢方薬でびっしり。

 

 

ほとんど全部が乾物ですが

ポスターのようなものには

冬虫夏草の絵も描いてありました。

 

 

私が聞いた「芍薬甘草湯」という

「製品」はないようですが

芍薬と

甘草とを

薬研で引いて

白湯に溶かして飲むようにしてくれるとのこと。

 

 

15回分で47ユーロだそうです。

 

安く上げたければ

上のようなビニール袋入りの

芍薬2袋と

甘草1〜2袋買って

適量を自分で「煮出して」飲め

と言われました。

 

各一袋8ユーロくらい。

 

 

結局

今日は30分は待つ時間がない

ということで

次回来るからと帰ってきたのです。

 

よく考えてみたら

足がつる度に(死ぬほど症状が酷いのです)

対処的に飲むつもりで20回分ほどと言ったら

漢方は

毎日のみ続けて体質を変えてゆく

という発想なので「15日分」という

言い方だったのです。

 

いいお店を見つけました。

 

他の目的のお薬も含めて

今度ゆっくり買いにこよう。

 

そういえば

旧正月を祝う中国人たちですが

通りには

一応新年の飾りつけがしてありました。

 

 

 

今日の上流婦人の最低限

 

かつて

ヨーロッパ特に英国では

女性がハンドバッグを持たずに外出すると

裸も同義とみなされる

と言われていたそうです。

 

バブルの頃の

我が国のお嬢様方は

貢くんやアッシーくんなどに混じって

モッチー(勝手に命名w)くんまで従えて

バッグを持たせていた女性たちがいたのですが

バッグを他人に持たせて

素手で往来を歩くなんざ言語道断

今でいうフルボッコに罵声を浴びる程

ハシタナイこと限りない行為だったのですよ。

 

少なくとも上流階級のご婦人方にとって

自室以外の場で

常にハンドバッグを持つことは最低限の常識だったわけでございますな。

 

そういえば

先日ご逝去されたエリザベス2世も

どこへお出ましになっていても

必ずハンドバッグをお持ちでしたね。

 

それほど

ご婦人方にとって必要不可欠であったハンドバッグですが

晩餐会や舞踏会

(要するに飲み会やダンパでございます)

にお越しになる際は

なるべく手持ちのバッグなど

無いに越したことはありません。

 

バッグなんて持ってた日にゃ

踊れないじゃん。

 

 

そこで

ショルダーバッグという

強い味方が

あるじゃございませんか。

 

これで両手はフリーになりめでたきこと限りなし。

 

ごっついショルダーバッグは

社交の場では

邪魔になりこそすれ

決してエレガントには見えないわけでございまして。。

 

それが近年

ポシェットなる

すこぶる小型で可愛らしいものが流行いたしております。

 

これで

お財布とリップとハンカチと極小香水瓶と

最低必要なものは身につけていられるわけです。

 

 

だがしかし。

 

やはりそれでもカジュアル感は否めない。

 

そこで

徹底的にミニマリスムに徹し

しかも社交界の貴婦人型のエレガンスの邪魔もしない

最小限かつ光り物の

こんな小さなポシェットがあれば

それはもう

無敵といものでございましょう。

 

 

ウインドーのディスプレイに

こんなポシェットがあるのを見て

ついついそんなことを考えたものでした。

 

しかし

ここまで小さいと

財布すら入れられず

本当にリップしか入らない。

 

まあヨーロッパでは

すべてを補佐してくれる執事か

財布もカードも現物なしで

すべての場面で一言で決済できる

素敵なパートナーにエスコートされていることが

上流階級のご婦人の前提なのであります。

 

もちろん

最後の一節は

荒唐無稽な根拠のないお話でしたw

 

 

 

今日のちょっといい話

2023年1月1日 08時29分 日の出15分前

2023年を迎え

皆さまに謹んで初春のお慶びを申し上げます。

 

初日の出を撮そうと

トロカデロに行ってきました。

 

元日の日の出は8時44分の予定でしたが

空全面に雲があり

15分前に街と空の境目が

ほんのりオレンジ色に染まっているものの

期待薄な感じ。

 

同09時06分

粘って待ちましたが

オレンジ色だったゾーンの色がだんだん消えて行き

そのまま空が少しずつ明るくなって行きました。

 

結局日の出の時刻を15分過ぎてもそのまま変わらず

エッフェル塔のご来光は

今年は臨めませんでした。

 

 

初日の出を背景に

写真を撮りに来た数十名の人々の中に

赤いバラを一輪持った男性と

真紅のロングドレスの女性が

二人のカメラマンを伴って来ておりました。

 

 

期待通りにはいかなかったものの

このお二人には

幸せな未来が待っていることでしょう。

 

ちなみに...

 

2021年1月1日 09時01分

一昨年はこんな光景だったんですが

残念。

 

ついでに

エトワールまで足を伸ばしてみることにしました。

 

トロカデロの噴水の位置より

おそらく10m以上標高が高いので

もし雲に切れ目ができれば

ちょうど凱旋門の日の出に間に合う間もしれない

と。。

 

同09時27分

結局ここも

残念!

 

ちなみに...

 

2022年1月1日

昨年はこうだった。

 

それより

トロカデロからクレベール大通りをエトワールに向かうと

ジレ・ジョーヌならぬ

ジレ・オランジュの人たちが

数人ずつ固まって歩いてくるのに出会いました。

 

 

親子連れも混じっていて

中にはマジックハンドを手にしている人も。

 

みんなで通りのゴミを集めています。

 

 

 

清掃局の人達とは雰囲気が違うので聞いてみたら

思った通り

ヴォランティアの人達でした。

 

「ヒューマニティ・ファースト」

という慈善団体のメンバーなのだそうです。

 

元日の朝から

父親と町の清掃のヴォランティアを

楽しそうに努める子供達は

きっと素敵な大人に育ってゆくのでしょう。

 

 



胸を張って

チョッキ(ジレ)のロゴを撮させてくれました。

 

1990年代までは

大晦日の夜はシャンゼリゼで大燥ぎをして

元日の朝

歩道と車道の段差の処に

ラッパ飲みした後地面に叩きつけて割った

ハイネッケンの瓶の破片が集められていたのを

思い出します。

 

その後の時代は

おまわりさんが動員されて警備していたので

さすがに瓶を破る光景は少なくなったようです。

 

清掃車の出動も時間が早まって

昨夜60万人が集まったシャンゼリゼも

綺麗なものでした。

 

 

 

他の場所ですが

ツリーの飾りが一個落ちていたのが

印象的でした。

 

 

今日のニャンコ

 

何度も話題にしている

セーヌの人工の中州「白鳥の小径」に

不思議なネコを見かけました。

 

と言うより

何のための何なのか

目的も意味もよくわからない

コンクリート製の短いポールが立っていて

それにネコが描いてあった。

 

 

最初は

迷子になった飼い猫を探す人の

情報依頼の「尋ね猫」ポスター

かと思ったのです。

 

でも

よく見たら(サイン以外に)何も文字は書いてなく

ただ「猫の絵」なのです。

 

これも一種のストリートアートなんだろか?

 

さらによく見ると

ややしかめっ面をした「こわもて」のニャンコ。

 

ふ〜〜〜む

何だろ。

 

 

しかも

反対側にもう一匹。

 

こちらは

何かを必死で訴えている様子の

可愛い子猫。

 

壁などに書くグラフィティ(落書き)の最近の傾向の

洗い剥がせるように

紙などに書いたものを貼り付けるやり方です。

 

石やコンクリートの壁にペイントで描いてしまうと

消すのが非常に困難なことを考慮した

いずれ消されることを前提の

最近の傾向ですが

結局なんだかよくわからないままでした。

 

 

白鳥の小径を出て

とあるバス停の前に差し掛かると

宣伝ポスター掲示用のスペースに

別の意味で可愛いニャンコが描かれていました。

 

こちらは

どこかのお部屋の暖房ラジエターの上で

暖かそうに居眠りしているニャンコのポスターです。

 

ポスターには

「1度低い温度でも

 皆同じようによく眠れます」

と書いてある。

 

 

これ

フランス電力公社の

政府の節電依頼に合わせた宣伝ポスターでした。

 

「(室温を)下げる」

「(暖房を)止める

「(暖房をいれる時間帯を)変える」

とあります。

 

暖房を一日中入れっぱなしにするのではなく

昼間はなるべく消して

夜もこれまでより1度下げましょう

と云う節電の啓蒙です。

 

それにしても猫という生き物は

どこの家の猫もそうだと思いますが

夏はうちの中で一番涼しいところ

冬は一番暖かいところを

よく知っているんですよね。

 

ぽかぽか温まった体を

ぐでぇ〜〜と伸ばした姿勢で居眠るする姿は

とても可愛いです。