今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日のパリはこともなし

 

9月も中日15日

少し遠出して

モンパルナスの方まで歩いてみたのです。

 

裏道から

大通りに出ようかという時

何やら

ワイワイと聞こえてきました。

 

 

大通りに出ると

3台のオートバイ警官と

1台のパトカーが

人の歩く速度ほどで先導しながら

デモ隊がやってくるのが見えました。

 

なんてグッドタイミングなんだろ。

 

 

そのデモ隊ですが

まず先頭にトラックがいて

何やら演説する人が乗ってるらしく

その後ろから

それほど多くないと思われる若者たちが続いていました。

 

 

先頭車をやり過ごして撮してみる。

 

ちなみに

レンタカーだったw

 

それに続いて

「シーツに手描きで作りました」

みたいな旗を持って

若者のグループがが続きます。

 

 

 

 

各旗ごとに

数十名の若者たち。

 

若いだけあって

皆ノリノリなんですが

よく見かけるデモの様に必死こいた雰囲気は全然なく

皆騒いではいるものの

どこかオットリした感じなんです。

 

 

それにしても

色とりどりのユニコーンやら

海神の鉾みたいなの持ってたり

LGBTQのレインボーフラッグ巻き付けけてたり

各グループごとに

それぞれ違いはあるようなんですが...

 

何のでも何だか

さっぱりわからないんですよ苦笑

 

大音量の拡声器でガナってる隊員はおらず

大音量の音楽も流さず

でも

何となくワイワイ。

 

 

トラメガで喋ってる女性が

一人おりました。

 

でもよく聞き取れない。

 

 

急ぎ足で進んでは待ち受けて撮影

また

急ぎ足で追いかけて

とやっていたら

「俺を撮せよ」

とノリの良いお兄さん。

 

この人が持ってる

緑色のパンフを配る隊員は

歩道を行き来していまして

何と私に

インタヴューさせろ

と言ってきたw

 

写真撮るタイミングがなくなるから断ったのですが

後で後悔しました。

 

なぜって

結局

何のデモだかまるっきり分からなかったのです。

 

 

このユニコーンのお姉さんは

ビラ配りしてた人のうちの一人です。

 

 

 

何か

みんなそれとなく

イケてる。

 

 

そのうち

モンパルナス大通りが

サンミッシェル大通りと交差する大きな交差点で

デモ隊は

サンミッシェルの方へ

曲がり始めた。

 

なぜだか

恐竜がいるし。

 

平気で突っ切る自転車がいるのは

いつものこと。

 

 

 

全員がサンミッシェルの方向に曲がり終わって

最後尾のパトカーが付いて行くのを見送って

デモ隊追尾取材wは終了。

 

この間7〜8分くらい

総勢200〜300人ほどもいたでしょうか

こじんまりした

でも何か愉快なデモでした。

 

結局

何があったのかわからずじまいでしたが

こんなデモは

パリでは日常茶飯事なのです。

 

今日のパリは事もなし。

 

 

 

今日の 美しき日本婦人

 

近くのお花屋さんで

見事な「紫陽花」が飾られていました。

 

アジサイは

そして色づく前は薄緑

とそんなイメージを持っていましたが

なんとなんと。

 

紺に近いダークブルーから

空色

青紫

薄紫

赤紫

ピンク(!)

赤と薄紫の混合

などなど

計り知れぬ玄妙な色合いの美しさ。

 

早速

歩ける範囲で

他の花屋さんも見て回ることにしましたとも。

 

 

お店によって

置いてある量と

置かれている場所に違いはあるものの

ありましたよ。

 

鎖国時代に

花の種すら持ち出しを禁じていた日本から

シーボルトが

禁を冒して持ち出し

欧州で植物学的研究が加速し

本種改良されて

鑑賞用の「オルタンシア」が

続々と誕生し

欧州各地やアメリカに伝わっていきました

とさ。。

 

シーボルトは

愛する「お滝さん」の名をとって

「オルタンシア=オタクサ=なんたら」

と命名したらしいですが

彼より少し前に

別の学者がすでに学名をつけてしまっていた

とか。

 

 

フランス北西部『ブルターニュ』地方は

石造りで

カッチリとした

長方形で両側面に切妻を持つ

上がアーチ型の扉をつけた家が

昔から今日まで立てられ続けています。

 

そのブルターニュを夏に訪れると

家々の前庭や玄関脇に

紫陽花が咲き誇っているのです。

 

その美しい事と言ったら

もう。。

 

以前撮った写真も

ぜひ見て欲しいので

ついでにあげておきます。

 

 

旅行に行かなくなって

どれくらい経つのだろうか...

 

ずいぶん久しく

旅行をしていません。

 

どこかへ行きたい

疼くような気持ちが

抑えきれない

今日この頃です。

 

 

今日の街燈

 

歩いていて

ふと気づくことがいろいろあるわけです。

 

パリの街は

街並みが整然と整っていることで

よく知られていますが

実は

同じように見える通りも

同じように見える建物も

皆デザインが違うのです。

 

パリの街の

整然として見える佇まいは

街に対する住民の感覚的統一性のなせる

結果なのではないでしょうか。

 

そして

街頭が素敵なのです。

 

 

カメラワークというと大げさですが

位置取りが物理的に難しいので

なかなか思う通りには行かないものの

街頭の並び具合を見ると

その整合性というか

役割の持つ機能美に

胸を打たれることが頻繁にあります。

 

 

セーヌの河岸の通りの一部が

遊歩道になっていることが多いのですが

第二次大戦中

占領ドイツ軍に迎合した傀儡政権

「ヴィッシー政権」の手によって

多くの

パリ在住ユダヤ人たちが

アウシュヴィッツに送られた際に

この近くにも

子供たちが集まっていた学校県避難所が襲われて

多くの児童生徒をが

収容所に送られていったことを忘れないための

記念碑があって

それがある遊歩道の街燈が

華美なデザインではなく単純な意匠ながら

整然と並んで

全体として美しさを生み出していました。

 

 

 

そのすぐ横の

このブログに実に頻繁に登場する

『ビィル・アケム橋』

の上の通るメトロの通る橋上橋の

一つ一つの橋脚の間にぶら下がるランプも

美しいのです。

 

 

普通の住宅街の街頭も

場所ごとに全部デザインが違う。

 

行政的には

ずいぶんお金のかかることを

やってくれています。

 

 

銅像などのモニュメントも

街頭と一緒にフレームに収めれば

ひときわ映えるというものです。

 

 

複数並べて撮らなくても

一本だけ単独で見ても

絵になりますね。

 

日本の街も

あらゆる建物のデザインが全部違うけれど

少なくとも

統一感や

整合性や

バランス感覚の美しさは

ないように思えます。

 

「花のパリ」

と呼ばれる所以が

そこにあるのでしょう。

 

 

今日の「らしくない老舗」



とあるお店の

ウインドー・ディスプレイですが

一見して

何屋さんだかお分かりでしょうか。

 

 

部分的に見てみましょう。

 

明らかにそれとわかるものは

「ペロペロキャンデー」

「シュガー・ボンボン」

「ドラジェ」

など。

 

ちなみに「ドラジェ」とは

アーモンドをお砂糖でコーティングしたもので

赤ちゃんが生まれた時にお祝いに贈る定番で

その他

結婚式やお祝いごとの引き出物に使われます。

 

瓶入りの「飴色」のものは

「Arrangé アランジェ』という梅酒みたいなもので

ラム酒に

梨やイチジクなどの果実や

ミントの葉

鞘ごとのバニラ

などを漬け込んだもので

食後酒

あるいは

デザートの時の飲みものです。

 

『JOMO』は

最近はやりの「フレーバー・ティー」で

紅茶や日本茶と

果実やハーブなど3種類くらいを抽出したもので

冷やして飲みます。

 

 

手前にあるゴルフボール状のものは

プラリネ・チョコレートですね。

 

ミルクチョコと

ホワイトチョコとが有る。

 

その右の

「Tuiles au chocolat テュイル・オ・ショコラ」

薄焼きビスケットを

チョコレートでコーティングしたものか

その形に作ったチョコレート。

 

さらにその右に

ゲームのコントローラーの形の

チョコレートがありますね。

 

瓶入りのものは

トースト用のチョコレート・ペーストで

2種類違うみたいです。

 

 

そう

このお店

実はチョコレート専門店なのです。

 

ウインドーだけでは

とっさに普通のお菓子屋さんかと思ってしまう。

 



確かに

奥の両側の壁の棚は

あらゆる種類のチョコレートが

たくさんあります。

 

でも

ディスプレーは

「らしくない」のですよ。

 

 

正面は

間口4mほどの小さな店構えで

写真左上の看板は

板切れに

店名を焼き入れただけの素っ気なさ。

 

反対に

左右と上を飾るオーナメントは

19世紀風の

ガラスの金文字焼きという重厚なもの。

 

 

正面右の柱壁の部分に

「チョコレート商 1860年」

と書き込んであります。

 

その下には

上部に当時に店内の様子と思しき絵が

下部には当時の工房の様子が描いてある。

 

 

反対側

店の左の柱壁部分には

当時の「カカオ」を運ぶ帆船が描かれています。

 

 

このような

歴史がそのまま息づいているような

各種の商店が

パリにはそこそこ残っていますが

文化財と言っても良い貴著なものだと思います。

 

近年

高級な「ショコラティエ」が持て囃されており

宝石店で宝石を買うような雰囲気ですが

個人的には

このように歴史の中で商品を選べるお店が

大好きです。

 

 

今日の空蝉の術

 

もはや

典型的なパリの秋で

晴れ渡っているかと思えば

通り雨がいきなりふってきて

慌てて雨宿り

を繰り返すここ数日のパリです。

 

気温は最高23度前後と

涼しい。

 

小さなお店に目が留まりました。

 

日本風に言えば

間口1間。

 

人ひとりやっと入れるくらいのドアと

その横に幅1mあるかないかのウインドー。

 

その中に

『ジョルジュ・ポンピドゥ文化センター』

の正面全景の写真。

 

 

それを前に

なにやら楽しそうな人々の群れを模した

フィギュアが並んでるんです。

 

「フラッシュ・モッブ(街中集団パフォーマンス)」

の再現かと思ったのですが。。

 

 

ディテールで見ると

そうでもなく

様々なジャンルの普通の人たちが並んでいます。

 

子供で2cm

大人で4〜5cm

一番大きいフィギュアでも7〜8cmあるかないか。

 

 

一番奥の女性にピントを持って行かれたましたが

楽しそうなサックスのおじさん。

 

 

報道カメラマンみたいな人が

「ダウンサイジング展/人生を大きく見てみよう」

という

ポンピドゥセンターでやったらしい展示会の

ポスターの横で

シャッター・チャンスを狙ってる。

 

 

そして

同じ男性が

大中小7サイズで

同じポーズで立ってた。

 

その展示の一段下には。。

 

 

「ドールハウス」

みたいなのが並んでる。

 

下の方だし

鉄柵があったりで写真が撮り辛かったけれど

なんとか頑張ってみた。

 

 

『ローリング・ストーンズ』の

ドラマー?

 

 

強制収容所のトイレと看守か...

何という生活感!

 

 

かと思えば

高級ブランド店の店内。

 

 

はたまた

特殊部隊のコンバット訓練風景を思わせる

ツー・セクションどころか

スリー・セクション(?)の髪型にキメたお兄さん。

 

 

レストランの肉部門の

「捌き方」と「焼き方」の

巨大な二人。

 

 

最後に

病院のエレベーターのドアの前に

巨大なドクターと向き合う

小さなスタッフがドクロを抱えてる。。。

 

何じゃこりゃあ!

 

 

面白さに

夢中で写真撮りまくってふと気がついたら

なにやら

メニュー表みたいなものがありまして

大きさの様々に違う

一人

二人

などの値段表。

 

そして

この店は

注文主の「3D写真」を撮影し

そこから型を起こしてフィギュアにしてくれる

お店でした。

 

ドールハウスみたいなのは

定番で決まっていて

その中に「自分」を置く

という遊び用の舞台らしい。

 

愉快な商売があるものだ

新たな発見

 

 

このお店の模型の前に

自分のミニチュアを置いてみた...

わけではありません

 

看板の「minimoi」は

「ちっちゃな自分」とでも訳すか。

 

その下に「君も複数化しよう」と。

 

今日のタイトルは

そこから。。

 

 

今日の天使降臨

 

パリの左岸

シテ島の「ノートル・ダム大聖堂」が

目と鼻の位置に

『サン・ジュリアン・ル・ポーヴル教会』

という

小さな教会があります。

 

日本語に訳すならば

「貧者聖ユリアヌス教会」となります。

 

 

パリに五つしか現存しない

「ロマネスク様式」の創建当時の部分が

残っている事で

建築的には有名な教会です。

 

いつの間にか

「東方教会(ギリシア正教会)」に

コンバートされていましたが

その事は置いておいて。

 

 

裏側に回ると

広くはないながら

しっとりとした公園があります。

 

その一部に

「フォンテーヌ・サン・ジュリアン・ル・ポーヴル」

(サン・ジュリアン・ル・ポーヴル噴水)

という

彫刻があるのです。

 

 

円形の敷地を

少しの花壇が取り囲み

その中央に置かれた

ブロンズ製のフォンテーヌなんですが。

 

天使が降臨していました。

 

 

実はこのフォンテーヌは

四面あって

それぞれ

上から水を流すようにデザインされていて

地面の位置に

水が流れ込むようなスノコ状のものがある

湾曲した部分があります。

 

その湾曲部に

絵も言われぬ愛らしい

天使が

いました。

 

 

角々の内部から

子供や弱者などが

頭を出して

貧者ユリアヌスに

救済を求めているそのすぐ横に。

 

 

その愛らしさに

目が釘付けになってしまいました。

 

実は

このフォンテーヌ(泉/噴水)は

水が流されていません。

 

創建当時の事は知るべくも有りませんが

少なくとも

ここ4〜50年の間は。

 

水が出ていなくて

良かった。。

 

そして

天使は

確実に存在する。。。

 

 

今日の「You は何しに仏蘭西へ👇」

 

ぎええええ〜〜

あっ

あんた

何で

巴里に居るのさ!?

 

...な

ものを

幾つかランダムに

あげてみることにいたしました。

 

「TAIGASU」

って

何のこっちゃw

 

 

「おいちゃん

 あっしゃあ

 もう

 柴又にゃあ

 戻れません

 不義理なあっしを

 どうか

 許したやって

 おくんなせえ.....

 妹を

 どうかよろしゅう

 頼みます」

 

 

パンダハ

パリニ

マゴコロデ

ギジュツヲミガキニキタネ

ニホンゴデ

OKネ。

 

 

『東京都』

別に出資者ではないようですが。。

 

 

エッフェル塔は

ひとっ飛びで

飛び越えます

ぴょん

ぴょん。

 

 

エッフェル塔

「ロシア正教大聖堂」

強い味方で.....したっけ

今や?

 

 

ダイナサウルスが

今日も

巴里の皆様方を

しっかりとお守りいたしております。

 

 

何を

どう

コメントして良いのやら。。。

 

 

助けなきゃ

助けなきゃ

猫ちゃん危ない

助けなきゃ。

 

 

謎の

黒ずくめ集団が

一台の黄色いメルセデスと一緒に

何しに来たんだろ.....!?

 

 

ちょいと

そこいくあなた

あなたよ

よってらっしゃいな

おあし

たくさん持って

おいでなさいまし。

 

青い

招き猫だとぉ??

 

白と赤と

ちゃうんかい!?

 

千客万来

笑門来福

一家繁栄

火の用心。

 

もう

何が何やら

私はどこ

ここは誰

みたいな世界になってしまいました。。

 

一体自分は

何の写真を撮ったんだろ

夢か現か幻か。

 

今日も

パリは世界の首都。

 

今日の Another Space Odyssey

 

SF映画の永遠の名作

『2001年宇宙の旅』の21年後

私は旅立つ。。。。。

 

 

なんて

気取ってはみたものの。

 

アーサー・クラークにも関係なく

スタンリー・キューブリックにも無関係な場所ですが

私は頻繁に

この「モール」にやってきます。

 

やっと涼しい日々が訪れたとはいえ

暑かった真夏日が続く時期

「後頭部を棍棒でぶん殴られるような」

(ピーター・メール)

圧倒的な陽射しの中を散歩する等という

とんでもない苦行にくじけると

ここへやってくるのです。

 

まず

冷房が効いていて

涼しい。

 

これに勝るものはないw

 

 

大型のモールではないけれど

まあまあバラエティんーに富んだショップが並び

目の保養にもなる。

 

 

地下1階

地上5階の規模の中にある

家電の大型量販店「Darty」と

もう一軒の音響光学IT製品と本の量販店「FNAC」で

カメラや交換レンズ

パソコンやプリンター

テレビやスマホ

DVDや書籍を眺めて歩くと

結構な歩数と時間が稼げるのです。

 

暑さも

雨や風にも

悩まされることなく。

 

 

それより何より

非日常的な氾濫する色彩の交錯する光線の中で

日々の憂さを忘れることができ

広大な「無」と

無限の「静寂」である

宇宙空間を独り漂っているような

圧倒的な

現実逃避感に浸れるのが

何よりの魅力なのでして。。

 

 

まあ

秋の憂いと切なさが

日々容赦なく

夏のがさつさを追い払って行きつつある

今日この頃ではあるんですけどね。

 

 

 

今日の巴里の碁会所

 

左岸

「サン・ジェルマン・デ・プレ」の

細い裏道に

狭い形だけの歩道上で

テーブルを挟んで

チェスを指している人たちがいました。

 

しかも

ワンコまでいるし。

 

 

「碁会所(チェス・クラブ)w」

にしては

外にテーブルなんて聞いたことないし

しかも

ビール飲んでるし。

 

カフェにしては変わってるし。

 

ということで

好奇心には勝てなくて覗き込んだら

中からお姉さんが

表の掃除に出てきた。

 

しかも

「よかったら入って見てもいいわよ」

なんて

珍しいことを言ってくれたので

早速

お礼して中へ入りましたとも。

 

「古カフェの価値は入る時の第一印象で決まる」

「いざ」

「実はブログをやっていまして」

「写真を撮らせていただいてもよろしいでしょうか」

 

なんて

心の中でテレビ番組の台詞を思い出しながらw

 

 

おおお

この床のフローリングは

昨日今日のものではないと見た。

 

石壁の美しいことと言ったら。

 

 

なんと

全てのテーブルに

駒が並べられたチェスボードが

お客を待っているではないか。

 

ここは...

チェス・カフェだ!

 

 

それに

フロアーの高さが違っている。

 

17世紀あたりの古建築で

各部屋はそれほど広くはないのを

なん部屋かぶち抜いて

しかも隣の建物の一部も繋いで

カフェにしたに違いない。

 

しかも

このドアの見事さは

尋常ではない。

 

こんな見事なドアを

しっかり活かしてレストアするなんて

相当できる修復建築家の手になるに違いない。

 

 

ほんの少し下がった床の部屋は

まるで

個人住宅のリヴィングのような落ち着き。

 

チェ・ゲバラのような髪型の男性が

チェスボードの乗るローテーブルの前で

タブレットで

次の一手を研究している。

 

本格的な詰将棋ならぬ

詰めチェス

(そんなのあるのかなあ)。

 

手前の鉄柵は

カーヴ(地下室)に降りる階段だと見た。

 

 

階段のレストアも丁寧な仕事。

 

当然

この下は

トイレと倉庫になっているはず。

 

 

壁には

おそらく有名なチェスの選手の写真

そして

床になんと

ダイソンのプロペラのない扇風機が

なんともいい味でマッチングしている。

 

 

冒頭の写真の内側の部分は

ローテーブルを囲んだソファーで

自宅でチェスを楽しむ雰囲気を

作り出している。

 

 

入り口を入ったすぐのカウンターには

チェスボードはない。

 

当然

向きあって座れないからだろう。

 

いやあ

趣味の良い古カフェでした。

 

 

ちなみに店名は

「Blitz Society ブリッツ・ソサエティ」

だそうで

店名表示までもが上質ので見栄えです。

 

今回は

すっかり「真田ハル」さんになりきって

まとめてみました。

 

 

 

 

今日の本物

 

継ぎ接ぎだらけ

のように思う方もいらっしゃるかもしれません

この古い石屏。

 

しかしこれは

オンボロになって継ぎ接ぎに見えるわけではなく

わざと

見せているのです

真の姿を。

 

日本で

「わあ古ぅ〜い」

と言われると

時代に遅れている劣った人物

みたいなニュアンスで

否定的な意味ですよね

殆どの場合。

 

新しいものにこそ価値がある

と。

 

のんのん。

 

実は

古ければ古いほど

価値があるのです

ヨーロッパでは。

 

 

まだらに

斑点のように見える部分は

この建物の起源からの石材の部分なのです。

 

おそらく17世紀に建てたときの塀の

石材のオリジナル。

 

 

この建物を修復した際に

その他の部分は

おそらく傷みがひどく

表面をセメントで固めてしまうしか

塀を救う方法がなかったのでしょう。

 

ただ

しっかり原型をとどめている部分は

「本物」として

誇らしげに見えるように残すのです。

 

塀の中の建物自体は18世紀の物の様ですが

その外壁も

ほぼ完全に修復されているものの

角の部分と

窓枠の部分との

「スミ石」だけは

残せる限り原型を残して

表面に見せています。

 

 

新しい

最高の素材をふんだんに使って

最新技術を駆使して作った

「ピカピカ」の新品は

それはその意味で美しいですが

お金を出せば

同じものは手に入ります。

 

ところが

時間が育んできて残ったものは

どれだけの大金を積んでも同じものは手に入らない。

 

だから

古いものほど本物で

古ければ古いほど価値がある。

 

それが

ヨーロッパ人の価値観なのです。

 

当地では

時代ごとに家具の変遷がはっきりしていて

時代ごとの様式があります。

 

19世紀の戸棚を手に入れて所有している人などざらで

現代に作った19世紀の様式の家具も

本物ではなくとも

様式として好む人は多いのですが

ある人が素晴らしいコピーを持っていて

「見事な家具ですね」と褒めたら

「右の扉だけはひいおばあちゃんが持っていた

当時の戸棚のオリジナルですよ」

と言われて

感心したことがありました。

 

人間も同じで

20年しか生きていない人より

40年

60年

80年と生きてきた人の方が

年輪が与える深みが魅力を高めるから

より素敵だと評価をするのです。

 

世の中の

それほど若くない人々よ

自信を持とうではありませんか。

 

 

 

今日の天蓋

 

9月5日は

前夜半の激しい雷雨にもかかわらず

相変わらずの秋晴れで

気温は28度の

パリでした。

 

こんな秋空のもとで歩いていれば

いやでも

視線は空へと向かい

パリの空には

ドームがとても似合っていることを

再認識した次第であります。

 

日本でもドームは日常に溶け込んで

よく話題になってる様ですね。

 

東京ドーム

西武ドーム

札幌ドーム

ナゴヤドーム

大阪ドーム

福岡ドーム

って

野球の話かい!(苦笑

 

しかし

ドームといえば

何と言っても「巴里ドーム」が最高です。

 

 

パリ

19世紀半ばから後半にかけて建てられた

比較的新しい建物

いわゆる

「オスマン様式」

の建物は

角の部分の屋根の上に

ドームが載っていることが

頻繁に見られるんです。

 

それが

素敵なんだ。。

 

 

中は一体どうなってるんだろう

と想像が膨らみます。

 

 

普通の屋根裏部屋とは

ちょっと違うんだろうなあ

と。。。

 

 

普通なら

最上階である屋根裏部屋の階のさらに上に

立派な装飾の窓を持つドーム状の空間と

その上に

さらに「屋上屋を重ねる」ごとくに

小さな「屋根裏部屋風」の窓が付いている。

 

二重構造で

下は

丸いアパルトマンで

その上に小さな屋根裏部屋が並んでいるのか。

 

それとも

天井がなく

吹き抜けの大天蓋の空間なのか。

 

興味は尽きません。

 

 

ここのも

なんか立派そうな。

 

 

その昔

パリに出てきたての頃

屋根裏部屋に住んでいて

将来

「角のドームを持つ建物」

に住みたいと思っていたことを

思い出した。

 

 

結構大規模そうなものから

小ぢんまりしたものまで

ドームと言っても

結構いろいろな種類があって

見ていて飽きることはありません。

 

 

15時半から17時半まで位の間

散歩して

これらの写真を撮っていたのですが

改めて見ると

空の色が変わってゆくことが

わかりました。

 

未だに

ドームを持つ建物に住んだことは

残念ながらありません。。。。。

 

 

 

今日の凶事?

 

9月最初の日曜日

空は晴れ上がり

気温は28度。

 

地上に近い低空は水色の空

そのすぐ上に白い雲のゾーンあって

その上は遥か高空まで真っ青なこんいるの空。

 

その上下を分ける白い雲の層に

何やら

禍々しい雰囲気江尾漂わせた

雲があった。

 

 

薄い白の雲の層の中に

何やら

黒い

塊のような

コブのような

嫌な雰囲気の雲の列が。。

 

 

これはもしや

凶事の前触れではあるまいか

ガクブル。。。

 

なんてことを思って

ニヤニヤしながらエトワールまで足を伸ばしたところ。。

 

 

凱旋門が見え始めると

足元に何やら

怪しげな人混みが

騒いでいるではありませんか。

 

 

広場まで辿り着いたら

自転車の群れがびっしり。

 

何事ぞ!?

 

 

それぞれ

己の自転車を持ち上げて

得意げにポースをとる人々。

 

 

しっかり

取材班まで同行している

の不思議な団体は

なんだろう。。

 

 

カメラマンのTシャツの背に

『ROYAL BRITISH LEGION』

とあり

さらに

「EVENT TEAM」

とある。

 

直訳して

『英国王室旅団』

ふうむ。

 

パリの象徴「凱旋門」が

英国軍に占領されてしまったのか。

 

これは

禍々しい一大事だ。

 

 

テレビカメラを背に

明らかに「偉いさん」の男女がいるし。

 

 

一列になって

自転車を押しながら進んで行く。

 

花冠を手にした女性もいる

優勝者へのものか?

 

 

何やらメダルらしきものを

首にかけていました。

 

選手たち(と言って良いのかどうか)のユニフォームに

「PEDAL TO PARIS 2022」

とあるので

どうやらロンドンからパリまで

チャリを漕いできたらしい。

 

ご苦労さんなこって。

 

どうやらこの団体

英国陸海空軍退役兵士の互助会

のようなものらしいです。

 

きっと

退役軍人の余生のための資金集め

か何かで行われた

チャリティー・イヴェントのようです。

 

しかも

2022

とあるからには

毎年やってるんだろうか?

 

 

よく見れば

みんな胸にメダルをぶら下げてる。

 

きっと

「参加章」なのでしょう。

 

大きな「ユニオン・ジャック」の旗を

振り回す人もおりました。

 

パリで「ユニオン・ジャック」が

溢れる光景は

見たくないw

 

雲の啓示は

当たっていたのかw

 

 

今日の傑出した古老

 

パリ『国立自然史博物館』という施設があります。

 

16世紀大航海時代に

旧世界ヨーロッパは

新世界を発見し

植民地が続々と作られた。

 

17世紀になると

欧州各国の王室は

植民地に学者を派遣し

動植物や文物の収集に努める。

 

18世紀には

それら収集物とその研究成果を

発表し保持するために

百科全書の編纂や

博物館の設立が始まる。

 

その時代

ルイ15世治下に作られたのが

『Museum de l'Histoire Naturelle』

(自然史博物館)

フランス語で普通「Musée」というのを

この施設だけ「Museum」と名付けた。

 

これが

そのまま英語にもなった。

 

 

そこの前庭は

「Jardin des Plantes(植物公園)」と呼ばれていて

国立美術館博物館協会の一員で

ありとあらゆる

ジャンルごとの植物を見ることが出来るのです。

 

そこに何やら不思議なものがあった。

 

 

最初

まだ片付けてない

伐採された倒木かと思ったのですが。

 

 

何やら

「この先立ち入り禁止」

みたいなバリケードが見える。

 

幅は20mを優に超え

高さが2m程の枝の塊。

 

「立ち入り禁止」

等とあれば

当然その奥を覗きたくなるってもんです。

 

それで

覗きましたよ

そしたら。。

 

 

その中は空間だった。

 

折りたたみ傘の「柄」を短く畳んで

傘は広げたまま床に置いたような

まるで大きさの割に背の低いテントの中を

覗くような感じ。

 

そして

直径1m程もあろうかという幹があって

地面のすぐ上で

何本もの枝が伸び

それぞれがそのまま地面まで垂れ下がっている。

 

 

なんとそれは

日本の「桜の木」でありました。

 

「プルヌス Gp サトウ・ザクラ シロタエ」

という学名の

「花桜の木」

という銘板。

 

しかも

フランス全国の

際立った個性を持つ樹齢の古い樹木を

文化財として公式に保存する組織による

『Arbre Remarquable 傑出した樹木』

の認定証が張り出してありました。

 

 

いやあ

驚いた。

 

フランスは日本の桜の木は結構多いけれど

殆ど幹を垂直に育て

2m程の高さで同じ位置から枝を伸ばす

という育て方。

 

こんなに

地を這う様な「しだれ桜」があったなんて!

 

 

写真右隅を歩く人を見ると

その大きさが

おわかりいただけることでしょう。

 

この「自然史博物館」は

写真に写るメインの建物が「生物の進化館」

その他

「古代生物学と骨格学館」

「鉱物学館」

「植物学資料館」

等々があり...

 

 

ありとあらゆる恐竜や古生物の

完全骨格化石が

壮観に並ぶ「古代生物学/骨格学」館の前に

草食恐竜の置物がありました。

 

 

彼が生存していた時代から地上に存在する

「羊歯」の茂みに首を突っ込んで

食事中のようです。

 

 

 

今日のシックな髪床二選

 

この写真で見る限り

レストランの

入ってすぐ傍によくあるバーカウンター

みたいですよね。

 

ここ

理髪店なんです。

 

このブログで

とこどき話題にしていますが

パリの街中には

なかなかシックなヘアーサロンが

結構あちこちにあるんです。

 

通りに面して大きな壁全面ガラスで

中は明るく

整髪用の椅子や

染髪用の椅子や

ドライヤーが並んでいる

伝統的な美容室も

当然たくさんあるんですけれども

実に個性的なお店も

結構ある。。

 

 

店内に見える

整髪用の椅子は結構キッチュ。

 

でも

この椅子がなければ

明らかに

理髪店の雰囲気ではありません。

 

 

応接コーナーみたいなところもあって

ローテーブルには

消毒用アルコールジェルのポンプが

見えるのが今風というか。

 

でも

全体的にとてもシックです。

 

理髪師さんも

エプロンしてなさそうだし。

 

店内は

理髪店になる前のレストラン当時の内装を

かなりそのまま

残してある様で

レストランの頃も素敵なお店だったに違いないと

想像がつきます。

 

 

 

外観はこんな感じ。

 

一応理髪店の国際的な識別マークである

ネジ廻りのサイン標識もある。

 

赤青白の三色ではないし

ぐるぐる回ってもいないけれど。

 

ひさしに

おそらくオーナーの名前と思しき店名の下に

小さな字で

「バーバーショップ」と書いてなければ

内部の雰囲気も

外観も

小洒落たレストランで誰しも異論はないでしょう。

 

 

もう一軒。。

 

 

このお店は

店内が見えないように

「竹」の生垣みたいなのが

ガラス壁の「外側に」作ってあって

こういう角度で全体を見ると

レストランの前の歩道に作られた

テラス席の

囲いのように見えます。

 

ひさしには

「ヴェルヌイユ通り 22番地」と

住所が書いてあるだけで

何の店だか

一見してわからない。

 

 

この角度で見てやっと

この笹竹の生垣が

店の前のテラス席の仕切り用ではないことが

わかります。

 

頭の上に

小さな円形看板があった。

 

 

住所の表示が

おそらく店名なのでしょうね。

 

下側に

「美容院* カロリスト」

とあるのが珍しい。

 

カロリーの専門家....

つまり

ダイエットのお手伝いも致します

ということなのでしょう。

 

普通は

その手のお店は

「エステティック・サロン/スパ」

と表示されている様ですが

新語が

生まれたらしい。

 

 

店内は

動線をクランク状にする為に

衝立や家具でうまく仕切られている様で

見通せない様な配慮。

 

後の石壁は

おそらく17世紀とかの

この建物の起源からの部分だと思います。

 

古いオリジナルの部分は可能な限り残す

フランス流のやり方です。

 

ここは

どう見てもレストラン。。

 

 

今日のバブルは弾けないで!

 

9月になりました。

 

初日の今日もうおいお天気で

気温は26度と快適。

 

「サン・ミッシェル広場」に

天使のような少年が

バブルと戯れておりました。

 

 

シャボン玉パフォーマンスのお兄さんが一人

二本の棒の先に繋げた細めのロープを

シャボン液で満たしたバケツに浸して

それを頭上で振ると

大きなバブルが

いくつも出現するのです。

 

今日のような空気の乾いた日は

シャボン玉が作りやすいのでしょう。

 

 

一心に見つめていた少年は

バブルが出来始めるや否や

中空を漂って行くそれを追いかけまわして

飽きることもなく

はしゃで楽しんでいるのです。

 

 

走りまわって

飛びつこうとするたびに

バブルは弾けてしまいます。

 

 

追いかけても

追いかけても

届かない。

 

でも彼は諦めずに追いかけ続ける。

 

 

やっと

うんと大きく膨らんで

ぶよぶよと

形を変えながら漂って

重みで地面に近く降りてきたところに

飛びつきました。

 

その瞬間を捉えたはずだったのに

写ったのは

弾けた後。

 

足元に

小さく完全球体をしたシャボン玉がもう一つ

転がって行きました。

 

 

私が見ている間

そのパフォーマーのお兄さんの足元のトレーに

小銭を投げ入れる人は

一人も居なかった。

 

でも彼は

たった一人の熱心で小さな信奉者のために

繰り返し

繰り返し

バブルを生産し続けていました。

 

少年よ

バブルはいずれ弾ける。

 

追い回しても

手に入らない。

 

でも

こんな美しいバブルなら誰も傷つかないし

追い回して

手に入れたくなるのはよくわかる。

 

頑張れ。