今日もパリの街角で

数枚の写真とともに パリの日々刻々をご一緒に

今日の咆哮

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怒ってます。

 

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本当に怒ってます。

 

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本当に本当にものすごく

怒ってます。

 

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「歩く熊 光沢ホワイト」

 

シャンゼリゼから曲がる『ジョルジュV 大通り』で

私の大好きな

フランスの現代彫刻家にしてポップ・アーティスト

『ベルナール・オルランスキー』

青空展示会が行われていました。

 

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「ライオン ブルー・サム」

 

様々な

野生の王者たちが

全力で雄叫びをあげていました。

 

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「虎 穴あきステンレス」

 

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「跳ね馬 ブルー・ミック」

 

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「立ち上がった熊 光沢ホワイト」

 

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「ワイルド・コング ルージュ・オルランスキー」

 

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「ワイルド・コング 穴あきステンレス」

 

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「ドラム缶とコング ブルー・ミック」

 

私も

全身全霊を込めて叫びたくなりました。

 

「私は本当にものすごく怒ってます!」

 

みんなが

正当な理由で

本当に怒ったら

雄叫びをあげられるような社会に生きてみたい。

 

逆ギレや

クラーマーや

非常識な振る舞いなどではなしに。

 

あなたは?

 

今日の王様

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本日1月6日は『公現祭』で

「主の公現祭」とも呼ばれます。

 

 

ローマ・カトリック教会は

征服して広げたローマ帝国内の

あらゆる民族に布教するために

いろんな土着の宗教の冬の祭りを集大成した形で

12月25日を主の降誕祭と定めたのが3世紀前後

だったそうな。

 

人々が豊かさに溺れて驕り高ぶり

世の人心乱れに乱れ

これはもはや最後の審判が近いのではと恐れて

「メシア(洗脳の救世主)」の誕生を待望していた

2000年前のパレスティナに

東方世界から主の誕生を確信して訪れた

三賢者は

出現した未知の星が光が指し示す地を目指し

捧げ物を持ってベツレヘムに到着したのが

1月6日。

 

「あなたこそが神の御子、王の王です」

と宣言したことで

「主の公現祭」と呼ばれるようになった

 

能書きはこれくらいにして

この日を祝って食べるお菓子が

『ギャレット・デ・ロワ(王のギャレット)』

 

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中に「フェーヴ(ソラマメ)」を一個入れておき

切り分けて食べる際に

そのフェーヴに当たった人が

その日の「王」となる

という遊びが近世以来定着していった。

 

フランス全土の

パン屋さんとケーキ屋さん

(この二つは共通していることが多い)

では

山ほどのギャレットが売られるのです。

 

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実際には

「フェーヴ」は陶製の小さな人形だったり

マリアのメダル様のものだったり。

 

当たった人にかぶせる紙製の「王冠」が

一緒についてきます。

 

クロワッサンの様なフォイユテの生地の中に

アーモンドペーストが挟まれています。

 

ただ最近は

チョコレートでコーティングしたり

粉砂糖でアイシングしたり

付加価値をつけて差別化を図ることも多い様です。

 

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ただ

この「王(ロワ)」とは所謂一般的な王様ではなく

三博士のことなんです。

 

イエスは「ユダヤの王」として待ち望まれた

 

この「王(ロワ)」は

民族の精神的リーダーという様な意味です。

 

その「ユダヤの王」を認定した三博士のことは

「ロワ・マージュ(マギの王)」

だから

「Galette des Rois」の不定冠詞「des」で

王様という名詞全般につける定冠詞「du」ではない。

 

当たった人は

「王様ゲーム」の様に

好きなことができるわけではありません笑

 

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今日の不気味な

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歩いていると

時々

とても不気味なオブジェを見つけることがあります。

 

本当に不気味なものから

なんじゃこりゃあ〜〜なものや

スベって痛いものまで

様々なブッキーに出くわします。

 

これは

心臓の形をまんま再現した

一輪挿しにも

ロウソク立てにも使える

陶器のオブジェ。

 

筋肉の繊維がリアル。。

 

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まあこれは

不気味という範疇には入らないかもしれませんし

某高級カジュアルブランドのシンボルなので

知る人ぞ知る名物で

例外かもしれませんが

夜歩いていて

ここのウインドーが明るく輝いていて

この巨大な髑髏が煌めいてる様は

知らないとギョッとするのではないかと。

 

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これに至っては。。

 

町内のタイ式マッサージのお店のウインドーですが

照明の反射のせいで

口の周りが血だらけ

みたいなお釈迦様 m( _ _ )m

ごっ、ごめんなさい

もう決して.....

 

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これも

賛否両論になりそうな

なんだかよくわからない不気味なカイボーグ。

 

実はこれ。。

 

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理髪店のオブジェでした。

 

そういえば

かつての理髪師は医師とかぶっていた。

 

病気の治療は

悪い血を体内から抜くこと

つまり『瀉血』で

これは

医師と理髪師だけがやれること。

 

閉ざされた空間に

1対1で刃物を使う仕事だから

「ライセンス」が必要とされる様になったのだとか。

 

最後に極め付けで

閲覧後注意。

 

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「ネズミ捕獲器」の陳列です。

 

ここは

害獣害虫駆除の器具や薬剤の専門店。

 

あるんです

こんな不思議なお店が

今でも。

 

ものすごくコアでレアでプロフェッショナルな

「レ・アール」の近くの

ユニークなお店のウインドーでした。

 

世の中とは

まだまだ珍しいものや奇妙なもの

気持ち悪いものや

素敵なものなど

豊富な品揃えで取り混ぜて取り揃えております

空の上から声が聞こえてきそうな塩梅でありまする。

 

 

今日の街角のアート

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とある工事中の現場の仕切りに

今の時代ではあまり見かけることも少なくなった

「かまぼこ板」

という愛称で呼ばれてきたブリキ板の

極めて大雑把な壁があって

うら寂しい壁にとってのお約束のように

落書きがありました。

 

ふん

という感じで一瞥して歩み続けて

ふと

考えた。

 

なんか

似てないか?

 

あの

名高き落書きの天才の作風に?

 

ありえないことですが

『バンクシー』

似てなくもないから

面白いかも

引き返して写真に収めてしまった

バカな私がおりました。

 

もちろん

「あの」バンクシーのような精緻な出来栄えには

はるかに程遠いのは

一目でわかるんだけれど

でも

粉々になって分散してしまう直前のような表現が

ひところの「バンクシー」みたいだと言えば

みたいだし

書いた当人も

あえて意識的に「真似してみた」んじゃないんだろうか。

 

なんか面白い。

 

しかも

最近出回っている「バンクシー」は

やたらに

綺麗にまとまってるけれど

最初の頃は

本当に落書きみたいな感じだったんだよねえ

こんな風に。。

 

昨今

いたるところの裏通りの壁などに

やたらに氾濫してるグラフィスムの落書きは

有象無象の「怒れる若者」達が

アナーキーに書きまくっているのだろうけれど

迷惑な社会現象ではあるものの

その中から

第二

第三のバンクシーが

続いてくるのかもしれませんよね。

今日のEU仕様

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年が明けて二日目の今日

1月2日日曜日にトロカデロに行ってみたら

冬なのに

噴水が上がっていました。

 

大砲型の大型噴水は滅多に放水しないのです

ましてや

今は冬の真っ只中。

 

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セーヌの方向へ下っていくうちに

大砲型の放水は止まってしまいましたが

(おそらく毎時報ごとに多分10分間くらい?)

それ以外の噴水はずっと水をあげ続けていました。

 

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周りには大勢の人達がが写真を撮っていて

自分もその一人とはいえ

その群集を画角に入れないように撮るのは

大変です(笑

 

その後1時間半ほどあちこち歩き回って

向こう岸の

エッフェル塔の足元に戻ってきたら

そろそろ暗くなりかかっていて

いきなり点滅が始まった。

 

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これまた毎時報ごとに2万2千戸の電球が5分間

ランダムに点滅します。

 

そして

全体は青いのです。

 

今年2022年の1月1日から6ヶ月間

フランスが

EU理事会議長国なので

10数年ぶりに

前回同様「EUブルー」のライティングを身にまとった

『アイアン・レディー』の再現です。

 

最初に写真を撮った右岸の方に渡ってみると

まだ噴水は出ていた。

 

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その間にも

あたりはどんどん暗くなり

ブルーの照明がより以上に際立ってきます。

 

実は

このブルーのエッフェル塔の夜景を見たくて

前日の夜

行ってみてたのです。

 

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元日の夜の事とて車の往来もほとんどなく

真っ暗な中に

青々とした高貴な貴婦人が

静かに

優雅に

立っていました。

 

いつ見ても

どんな条件で見ても

『鉄の貴婦人』は美しい

変わることなく。

今日の朝日

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2022年を迎えました。

 

わざわざ(笑)日の出の時間に合わせて

凱旋門まで出かけて

今日の朝日を撮ってきました。

 

昨年はエッフェル塔で写しましたが

場所の地形の違いから

凱旋門で日の出を見るには

実際の日の出から20分ほど後になるので

すでに空は明るくなりかけていて

「真っ赤な朝日」とはいかないのですが

これはこれで

良いのではないかと思いました。

 

1年間で

365回の日の出がありますが

やはり元日の日の出は

他の日のそれとは気分的に違います。

 

今年「こそ」は何か良いことがありますように。

 

皆様方のご多幸をお祈りいたしております。

 

今年も

どうかよろしくお願いいたします。

今日のお告げ

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花屋さんの前を通りかかったら

ミモザが出ていました。

 

12月31日大晦日

今年最後のsんぽ中の発見です。

 

まだまだ昨日まで

店頭はクリスマスツリーでごった返していたので

まったく気がつかなかった。

 

お店の前から大量に置かれていたツリーがなくなり

あっという間に視界が開けたと気づいたら

なんと

昨日までなかった「黄色」の襲撃。

 

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店頭の飾りとしてツリーが置かれているものの

昨日までの緑と赤に麻痺していた視界が

黄色い侵入者に

なんだかホッとしました。

 

一年で

最も早く「春の到来」を告げてくれるのが

ミモザなんです。

 

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二軒目の花屋さんの店頭にも

バケツに入ったミモザの束。

 

地中海世界で

1月から3月の象徴のお花です。

 

いよいよ

1月がやって来る。

 

その前触れとして

ミモザがやってきた。

 

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またまた別の花屋さんでは

一人の男性が

1束持って

店内に向かっています。

 

ミモザ1束お買い上げ。

 

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あと数分で年が明けます。

 

いち早く春の到来を告げるミモザの香りとともに

謹んで

初春のお慶びを

申し上げます。

 

今年も

よろしくご愛読くださいますようお願いいたします。

 

blog.goo.ne.jp

 

今日の逆...

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世の中「逆...」だらけ。

 

逆風

逆境

逆賊

などなど

あまりありがたくない現象だらけの周辺ですが。

 

下り坂に差し掛かったら太陽が真正面で

白く輝く

巨大な円盤となって

目を射抜いてきました。

 

日が沈むにはまだ1時間半ほどあるか

というような時刻。

 

眩しいのなんの

その強烈な逆光ときたら。

 

一昔前のデジカメ創世記の

CDDセンサーだったら

確実に焼き切れているところでしたが

一応写りました。

 

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坂を下りきって

太陽の角度が低く見えるようになると

大きさもやや小さくなってきて

終焉期を迎えた恒星の「白色矮星」というよりは

夕日に近い温度の色合いに見えるので

もう一枚。

 

セーヌまで行けば

橋の上から邪魔物なく見えるかも

急ぎ足。

 

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セーヌの上にたどり着くと

それまで地上の建物の高さで見えていなかった

低い位置に厚い雲がかかっていて

そのせいで

まるで山並みの稜線に現れる朝日のようでした。

 

夕日なんですけど

赤くない。

 

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先ほどのような強烈な光量ではなくなったと見えて

たいしたレンズでもないのに

モヤっとした所謂「フレア」が減って

おあつらえ向きに船までやって来てくれて

なかなか素敵な写真になったと

一人で満足。

 

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おっと

これにはフレアも多いし

しっかりピンクのゴーストが出てしまったものの

なにやら言いたげな

味のある風景に見えます。

 

逆風や逆境は大変だけど

逆光くらいは

目を傷めないように注意さえしていれば

そんなに

悪さするわけでもなく

これはこれで

よいではないか

と独りごちながら歩みを続けました。

 

 

今日のタイムスリップ

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路地を見つけると

嬉しくなります。

 

なぜなら

そこだけ時が止まっているような

不思議な雰囲気を感じられるから。

 

久しぶりに

『マレ地区』

に行ってみました。

 

パリの古さがたくさん残っている

したがって貴族の館も多い

歴史のライヴミュージアムの様な地区なんです。

 

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「サン・ポール教会」

「セーヌ」

に挟まれたあたりを歩きました。

 

本当に路地が多くて

特に袋小路が良い。

 

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古代ローマ時代

町は通りが東西南北で碁盤の目の如くに

幾何学的でした。

 

芸術的感覚の持ち主というよりは

軍事と技術と法律に長けた民族だったための

結果なのです。

 

ローマが滅びた後

ゲルマンの侵入で町々は破壊され

あるいは経済活動がなくなった為に人々が流出して

都市が機能しなくなり

廃墟と化してしまいました。

 

そんなカオスな状況から抜け出し

再び町づくりが始まる頃には

都市計画や設計という概念はなく

幾何学的な感覚も失われ

建物が無秩序に先に作られていった結果

並んだ建物の間が通りになって行き

通りが不規則に曲がりくねった町並みになりました。

 

中世の到来です。

 

そんな通りの名残が

あちこちに残っています。

 

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町を囲んで守っていた城壁の一部すら見る事が出来ます。

 

後世18世紀の建物の角に組み込まれた

12世紀末の城壁の丸い塔の残骸が見えており

そこから左のほうに

壁自体も残っています。

 

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その一角には

宗教建築以外で現存するパリ最古の建物

『サンス館』という15世紀の「サンス大司教」の館も。

 

ここは

パリ市図書館資料館に属し

美術工芸や装飾

グラフィック・アートなどを所蔵していて

たまたま

「白粉とパウダーケースの歴史」という

展示会をやっておりました。

 

覗いてみましたがとても楽しかった。

 

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最後に通った路地は

すでに日が落ちた時刻で

通り抜けた向こう側の大通りはまだ明るいのに

路地の中は

すっかり夜の風情になっていました。

 

エキゾチックな時間が過ごせた

タイムスリップを味わったような散歩になりました。

今日の眼福

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『ジャックマール・アンドレ美術館』で

9月半ばから始まっている

「ボッティチェルリ特別展」

が1月24日迄なので

2度目になるが

もう一回行ってきました。

 

やっぱり

ルネッサンスの巨匠の作品は素晴らしい。

 

今日はほぼコメント抜きで

100点あまりの展示の中から

おすそ分け。

 

冒頭は1460年から65年頃にかけての

「聖母子像」

 

美しくも素朴なマリア様。

 

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これも同じ頃の作品で

「天使に支えられたイエスと聖母」

 

美しくて可愛いマリア様。

 

この頃は

まだ

どのマリアも顔が違う。

 

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1470年頃の「聖母子像」

 

ここに来て

ボッティチェルリ独特の首のかしげ方になってきた。

 

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1485年製作『ラ・ベッラ・シモネッタ』

 

今回の展示作品の中の

おそらく目玉だと思います。

 

美しい。

 

とにかく

素晴らしい。

 

そして

この頃から女性の顔つきが定まった形になってくる。

 

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「ヴィーナス」

1485年から90年頃にかけて。

 

例の「ヴィーナスの誕生」の

パーツですが

2mを超える大作です。

 

すでに

ボッティチェルリの

「様式美」が完成に近づいています。

 

やや不自然な角度の

首の傾け方とか

はるかに8頭身を超える小顔とか。

 

一番人だかりが多かった。

 

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「聖母子と聖ヨハネ」

1500年から1505年頃にかけて。

 

本名サンドロ・ディ・マリアーノ・ディ・ヴァンニ・フィリペッピ

愛称『サンドロ・ボッティチェルリ』は

1445年にフレンツェで生を受け

1510年同じ町で亡くなったので晩年の作品です。

 

すでに完全に「様式美」の確立した作品と言えます。

 

あえて言えば

歌舞伎や能のように

お約束の形を理解して鑑賞するのが

特徴です。

 

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「セザンヌ」の近代絵画も好きですし

完全なる抽象絵画の「ニコラ・ド・スタール」も

大好きですが

やはり

ルネッサンスの作品は

深みも

厚みも

熱量も

技術も

圧倒的に違います。

 

寒さも吹っ飛んだ。

 

 

 

今日の行き場のない.....

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怒りの鉄槌

撃ち下ろしてみたいと思いませんか

あなたも?

 

コロナ・ウイルスのことなど

もはや何の言い訳にもならないような

不気味で

不潔な

雲の上から下界まで

日本中を覆い尽くしている

惨状を見せられ続けていると。

 

パフォーマンスだけの

某元大臣のブロブタイトルに

「ごまめの歯ぎしり」

というのがありまして

本来なら

ごまめの歯ぎしりを天上世界から見下ろしつつ

ニタニタ

笑ってる立場の人のブログなんですが

そんな言葉を

負け惜しみに使いたくもない

ゴマメさ加減を思い知らされてきた

これまでの年月。

 

嗚呼

これさえ持ってたなら...

 

人は誰でも

表の顔と

裏の顔とが

あると思うのです。

 

もっとも

裏表全く同じ方々も大勢いらっしゃいますけれど。

 

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実はこのミッキーを見て

今日の内容が

こんなに支離滅裂になってしまったわけです。

 

世界中のどこででも見られる

ネズミーランドの住人には

裏表なんか

ないと思いたいが。

 

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あるんでしょうねえきっと

彼にも

裏の顔というものが。

 

世の中

反対側は決して移さないテレビとか

合わせ鏡しても映らないミラーとか

報道しない自由を都合よく利用している大手新聞とか

いろいろ溢れておりまして

つい

鉄槌を下してやりたくなる瞬間が

日々訪れるわけでございます。

 

今後も

しっかり裏表を見極めてゆかねばと

改めて心に留める次第であります。

 

ちなみに

戦後

20台ほどの車のスクラップを

強力なプレス機で四方から押し固めて作った

実際の車の四角柱で

彗星の如くに現れた現代彫刻家

『セザール』は

その後巨大な一本の親指の作品で世界的な名声を確立。

 

そして1980年代に世に送り出した傑作が

最初の写真の作品

『Le Gros Poing 大きなげんこつ』

であります。

 

とある街中の美術ギャラリーで見かけまして

欲しいなあ

撃ち下ろしたいなあ〜と。

 

何の上にかって?

今日の社会はカジュアル

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とある某イタリアの高級ブランドの

ウインドーがカジュアルだった。

 

今年は

着丈の長いファッションが復活しているようで

昔の高級ブランドの

ドレッシーなイメージを再現してきたか

という感じもあったが

シャープなラインのロングコートの

素材が

ジーンズでしたよ。

 

ジーンズでも

「グレイ」

というあたりはやはりシックではありますが。

 

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ロングコートの隣には

30年代を思わせる

ストンとしたサック・ドレス風のラインの

しかし

60年代も彷彿とさせるヒッピー調の

ワンピが。

 

これは

もっと明るい「グレー」のジーンズ製。

 

元来「オートクチュール」はプレタポルテですら

上品でエレガントな雰囲気だったのが

シャネルが

「カール・ラガーフェルド」を主任デザイナーに据え

ディオールの主任デザイナーに

「ジャン=フランコ・フェレ」

が抜擢された80年代から急に

イタリアン・モードの

「オネーチャン風」になってしまった。

 

その後

社会全体の「軽薄短小」化が加速的に早まって

モードもその風潮に染まっていった。。

 

そして

今や「スケボー」がオリンピック種目になる世の中。

 

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黄金の象がスケボーに乗って

ウインドーを飾っても

何も不思議ではないらしいw

 

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これは何だか不明

おそらく

アロマ・キャンドルか?

 

しかし

現実世界では

スケボーで通学する小学生は今や絶滅し

キックボードの時代にまでシフト・チェンジしている。

 

恐るべきカジュアル社会。

 

 

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緑を基調としたカラフルなラメのトンボが

ピンクのセーターのセンターに鎮座し

黒のサテンのホットパンツ。

 

渋谷で二十歳位の女性が着ていそう。

 

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スリーブのラインが可愛いトップに

包装紙を無造作に破いたようなウエスト周りの

紗を上からかぶせたやや長めの黒のミニスカートに

まるで「カール・ラガーフェルド」のパクリのような

ポシェット。

 

これも

渋谷女子御用達。。。

 

実はこれら

子供服店のウインドーで

5歳児用w

 

カジュアル化は

幼児化と紙一重。。。

 

今日の願い

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今日12月24日

降誕祭の前夜祭「クリスマス・イヴ」の夕刻

陽が落ちて30分ほどの頃

毎日のことですがエッフェル塔が点灯されました。

 

霧が出ていて

上部は見えませんが

トロカデロのシャイヨー宮のテラスには

お土産売りのお兄さんたちが

10cmから30cmほどのエッフェル塔のミニチュアを

並べて店開きして

一時間ごとに5分間行われるエッフェル塔の点滅を模した

無数のミニチュアが

キラキラやっていました。

 

その後

なんと目の前にサンタ帽をかぶった女性が歩いていた。

 

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おそらく

今夜のパーティーに出かける途中でしょうが

こんな格好した大人を見る機会は

「ほぼ」ありません。

 

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今日は一日中何回もミサをやっているはずの教会を

覗きに行ってみました。

 

信者ではないので

邪魔にならないように

写真を一枚撮ったら即座に退出する心算で。

 

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うちの近くの教会は

古い方の聖堂と

新しい大きい聖堂と二つあるのですが

古い方ではミサが始まる直前でした。

 

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30分ずらして行っているようで

新しい方ではすでに始まっていました。

 

帰り道に

八百屋さんや肉屋さん魚屋さんケーキ屋さん

などの並ぶ狭い食料品街があって

魚屋の前の棚には

 

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注文に応じて準備された

砕いた氷を敷いた丸いトレーに乗せた

殻を開けた牡蠣や

カニやエビなどのシーフード盛り合わせのプレートが

ピックアップを待って並んでいました。

 

一方で。

 

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ひとりのホームレスのおじさんが

いつも座っている定位置に不在だったのですが

そこには

誕生したイエスを抱く聖母と

それを見守るヨハネを描いた

レリーフの飾りが置いてありました。

 

あと20分ほどで25日

今年のクリスマスの日付に変わります。

 

皆様方のどなたにも

平和で幸せな日常が訪れることを

お祈りしています。

 

今日の「上には上が」

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いやあ〜

上には上がるもので。

 

サンジェルマン・デ・プレの裏通りで

一昨日ご紹介した「茶商」より

もっと

大掛かりなお茶屋さんと出っくわしてしてしまいました。

 

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店名は

日本語ではなくアルファベット

ただし

意味は不明。

 

結論から言うと

ググってみたら

日本にあるお茶屋さんのようです。

 

左側の壁には

ずらりとお茶葉の見本が並んでいるよう。

 

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お客もいて

入ったところに

セルフサービス用のカゴまで置いてるし。

 

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そして

反対側の壁には

量り売りの茶葉の大缶がずら〜〜りと並んでいるのです。

 

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その数ざっと

120〜30はありそうな勢い。

 

前にご紹介した店は

茶葉は小分けした小袋や紙筒に入ったものが

奥に並んでいましたが

外からは

茶器が目立ってました。

 

そこへ行くと

ここんちは本当の意味で「茶葉商い」です。

 

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ウインドーには

現在おすすめ商品と思しき茶葉が

見えるように展示されております。

 

煎茶と

緑茶の「フレーバー・ティー」と

ほうじ茶のようです。

 

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さらには

クリスマス限定商品の缶も三種詰め合わせセットで。

 

「ホワイト・クリスマス」

「クリスマス・ソング」

「ジングル・ベル」

という命名でした。

 

お歳暮になりそう笑。

 

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お歳暮といえば

当地ではクリスマスのプレゼントです。

 

ここ2〜30年ほどですっかり定着した

南部鉄瓶の急須が飾られております。

 

ちょっと気の利いたサロン・ド・テ

(紅茶とケーキをいただくお店です)

では

磁器のティーポットの代わりに

いろいろな色に染められた

「南部鉄瓶」でサービスされることが普通になりました。

 

重くて注ぎづらい笑。

 

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抹茶も

自宅で点てる人も増えたんでしょうね。

 

昔はフランス人のお宅に行くと

わざわざ

「日本のお茶」を

嬉しそうに出してくれることがありましたが

明らかに物珍しさで購入してみたという風情で

今では珍しくなくなった緑茶のハーブティーで

お砂糖を添えて出されたものでした。

 

隔世の感があります。

 

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ところで

この店は

日本が先でフランスに出店したのか

フランスが先で日本に進出したのか

気になるところです。

今日の路地デラックス

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フォブール・サン・トノレ通りの裏側に

気に入ってる路地があるんです。

 

あまり知られてない

まあまあの幅で短い路地なんです。

 

久しぶりに通ってみたら

いきなり度肝を抜かれてしまったのでした。

 

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その路地

いつもは入口はとっても地味で

知らないと

その奥が素敵な空間になってるなど

思いも寄らずに

通り過ぎてしまうような

そんなところなのに

思いっきり「クリスマス」してた。

 

そして入った途端に

最初の写真の光景です。

 

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瞬間

何だか分からなかったものの

くまさんでした

2mくらいの高さの。

 

みんな

連れの女性を横に立たせて

写真撮ってましたよ。

 

誰もいない一瞬を狙って

パチリ。

 

それで

奥の方にもなにやらおもしろそうなものが

見えるじゃありませんか。

 

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それは

もっと

デカイくまさんでした。

 

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みよ

この迫力。

 

前に回れば。。

 

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近くを歩くおじさまを見ると

大きさが分かろうというもの。

 

当然

みんなが写真を撮るわけです

くまさんに抱かれる様にして。

 

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そのために

ちゃんと座れる様なベンチが設えられておりまする。

 

今年は

クリスマスのデコレーションも

以外と少なかったり

地味だったり

教会の「クレッシュ」も

例年になく質素だったりして

2年続く病禍に疲れてしまったのかと

少しばかり気を揉んでいたのですが

ここで

楽しい気分にさせてもらえました。

 

この路地の管理組合に

拍手!

 

なんだか

「マツくま・デラックス」様

とお呼びしたいような

厳かな気分になっちゃいましたw